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最初に知っておきたい iPhone / android アプリローカライズ時のポイント

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何事も初めて取り組む事業はトラブルがつきものです。とは言え、ビジネスであれば初めてであっても結果を出さなくてはいけません。開発担当者、マーケティング担当者にとって、それは「アプリの販売金額やダウンロード数」になります。

モバイルアプリ開発会社 必見!アプリのダウンロード数が増えれば収益が増える?

 

弊社では、多くのアプリ開発会社様のローカライズのお手伝いをしておりますが、その多くはこのようなお悩みをお持ちです。

「初めて自社アプリを翻訳するがどこに注意すればいいのか分からない」

「アプリローカライズをするのに最初に何を準備すればいいのか」

これらは重要な問題であるかのように見えますが、実際にはもっと本質的な部分を見落としている場合が多いのです。

「盲点」は元の言語

結論から言うと、「元の言語」が最重要だという事です。はじめから海外展開を見込んでいるアプリなら、開発段階ではなく設計段階から仕様や要件に入れておくべき項目と言っても差し支えありません。元の言語の品質が非常に重要です。

翻訳する場面をイメージする

こんなシーンを想像してみてください。

上司から誰かが書いた簡単な英文を明日までに日本語に訳しておくようにいわれた。ほかの業務の合間を縫って日本語にし始めたはいいが、妙に冗長になってしまったり、うまい日本語が出てこない。読めば意味は分からなくはないけれど、もう少し上手な表現があるのではないか・・・。

実はこれがまさに「翻訳の試行錯誤」なのです。友達に頼まれた英文だから何となく意味が分かればいい、ということではありません。上司に指示された「仕事」で、適当なことはできません。それを使う場面も自分でも分かっていて、そのドキュメントがどのくらいの影響があるかも想像できるからです。

ここで悩みの種となるのは「言いたいことは頭では分かるけれど、それを適切に表現する言葉を見つけられない」という状況です。

言語の本質が違う

最も重要なのは、「元の言語の品質は一定のものであり信頼できるものか」ということです。つまりそれは、言語の性質・本質の違いに初めて気がつくということです。具体例で考えてみましょう。

アプリローカライズでもっとも多い日本語⇔英語のケースで考えてみます。

言語の性質(文法や表現等)上、基本的に日本語から英語に翻訳すると、日本語原文より英文の方が長くなる傾向にあります。おおよそ、その長さは、日本語1に対して、英語が1.5~2倍になると言われています。

当然ながら、翻訳した文章を日本語のUIの枠の中に収めるには工夫が必要になります。しかし、ほとんどの開発担当者は、なぜか日本語原文とほとんど同じ長さをイメージしているために、アプリローカライズの段になって「英文が収まりきらない」という事態に直面するのです。

言語が違うという事は文法が違うという事です。それは大きく言えば、歴史や文化が違うのです。だからこそ異なる言語がそれぞれ発達しているのですが、そこまで考慮されていないアプリが多いのもまた事実です。

例えば日本語で「確認」という文章があるとした場合、英語では、誰が動作しているかによって、「Read」「Check」「Confirm」等、複数の動詞が当てはまります。つまり日本語版では、アプリ中では「確認」のみとなりますが、英語版の場合、使用箇所によって「Check」の時もあれば「Confirm」の時もあるのです。(もちろん、UIメニューなどで使用される場合には、あらかじめひとつの単語に合わせておかなければなりません)

開発担当者から見ると、英語版は文言が「統一されていない」ように見え、困惑してしまいます(英語圏人は揃っていないと感じる人は少ないようです)。

さらに、「主語」や「所有格」を表す「私」や「私の」等は、日本語では省けますが、英語も同じように省いてしまうと、英文の本質が変わってしまったりします。

日本語と英語では、言語の性質・本質がまるで違うというのがご理解いただけるでしょうか。

翻訳を「意識」して元の言語を作成する

学生時代に言語学を学んでいる場合は別にして、初めてのローカライズ作業前に、言語の性質・本質の違いを完全に理解し、開発・設計することはまず不可能です。しかし、「意識」することはできるはずです。

「英語の方が長くなる傾向にある」と知っていて日本語版を設計する場合とそうでない場合とでは、アプリローカライズ時にかかる負荷がかなり変わってしまいます。

当然ながら後者は、成り行きで対応しなくてはならないため翻訳を何度もやり直したり、最悪、日本語版を修正したりといった余計な作業が発生してしまいます。

どんな仕事も最初から上手く行くわけではありません。「失敗は成功のもと」といいますが、まずは開発担当者自身が身を持って元の言語の重要性を理解し体験するのは外す事のできないプロセスです。机上の空論ではなくやってみないと理解できないポイントも多くありますから、「意識」しながらも、アプリのローカライズに取り組む姿勢が重要です。

ローカライズ作業者選定の重要性

また、実際に作業をするローカライズ作業者の選定は慎重に行う必要があります。

なぜなら、アプリローカライズ作業というのは、開発担当者と翻訳者が、アプリの動作や文言の意味などを慎重に協議して訳語・訳文の調整を行うべきものであり、こういった点をしっかりと理解し協力してくれる翻訳者(翻訳会社)を選定しなくてはならないからです。「翻訳して終わり」という対応では、まずローカライズ作業は成功しないと言えます。パートナーシップに則って共に作り上げていく姿勢が何よりも求められます。

アプリローカライズ成功事例

弊社にてアプリのローカライズをさせていただきました事例のひとつをご覧ください。

アマネファクトリー株式会社様

まとめ

なぜ何度も「原文が大切」だというお話をするかといえば、翻訳は基本的に元の言語以上の品質を作ることができないからです。まったくのゼロベースで文章を書けるのはあくまでライティングであり、翻訳は異なります。原文があるからこその制約や考え方があり、その条件の中でどうやって伝わる文章を作っていくのかが求められています。

ぜひこの点を意識しながら、素晴らしいアプリの開発を進めていただければローカライズ作業もスムースになり、貴社のビジネスへ好影響を与える事ができるでしょう。

翻訳・通訳・ローカライズ全般のお問い合わせ

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モバイルアプリ開発会社 必見!アプリのダウンロード数が増えれば収益が増える?

今回はモバイルアプリビジネスにおける多言語化の必要性とビジネス収益について考察します。

世界中で使われるスマホ、アプリ

現在、ほとんどの方がスマートフォンもしくはタブレットをお持ちだと思います。そして、在宅時や通勤、通学などの移動中にアプリを使用されている方も多いのではないでしょうか。

Google が 検索結果に対してモバイル対応を含めていること、またモバイルがメインになりつつあるのも、モバイルユーザーが年々爆発的に増えているからだと言えます。

PC からインターネットにアクセスするのではなく、スマホからアクセスするのが一般的です。日常生活では、スマホのみが 90%で、PC からのアクセスは 45% となっています。

引用:LINE株式会社

〈調査報告〉インターネットの利用環境 定点調査(2018年上期)

https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2018/2315

〈調査報告〉インターネットの利用環境 定点調査(2018年下期)

https://linecorp.com/ja/pr/news/ja/2018/2543

海外においても程度の差はあれ、同じ状況です。つまり多くのスマホ利用者がいると言い切っても過言ではありません。今、この瞬間もインターネットに接続している人が何億人もいます。

上記をはじめとしたら様々な調査結果から見て、ユーザ数が増えることはあっても、減ることはないでしょう。ビジネスという視点で見た場合、携帯端末メーカー、通信会社そして「アプリ開発会社」にとって、とても巨大なマーケットが目の前に広がっています。

多くの会社がその巨大なマーケットから果実を得ようと、我先に行動することになります。

また、スマートフォンやタブレットは世界共通の仕様ですので、iOS でも Android でも国境はあって無いようなものです。どの会社も日本だけに目を向けるのではなく、世界にも目を向けるのがごく当たり前になっています。

では、開発したアプリをどこに売っていけばいいのでしょうか?

世界は広いですし、日本と比較すると分かりにくいというのが正直なところではないでしょうか。

そこで今回は、アプリ開発会社様が海外進出を計画される場合に、参考のひとつとしてお考えいただける情報をまとめてみました。

アプリの国別ダウンロード数について

まず、海外進出を考える際、はじめにその国の「市場規模=アプリのダウンロード数」が重要な指標となります。アプリの市場データの分析を行なっている App Annie のサイトに記載されています。

Quick Summary of App Annie’s App Industry Overview 2017

https://splitmetrics.com/blog/quick-summary-of-app-annies-app-industry-overview-2017/

詳細は上記URL をご覧いただくとして、ダウンロード数1位は中国です。

1位:中国 
2位:インド
3位:アメリカ
4位:ブラジル
5位:ロシア

2014年に本記事を公開した際は、1位はアメリカでした。(以下は当時の画像)

わずか数年のうちに中国、インドが台頭しています。

また、「ブラジル・ロシア・インドなどの新興国に存在感と勢いがあります」という記事内容でした。そしてその通り、この3国が上位に食い込んでいます。

もはや「新興国」などとは言えません。巨大なマーケットとなっています。

アプリから得られる収益について

アプリ業界全体における年間の売上として、2017年は2015年から105%の増加で860億ドルまで上昇しているそうです。ユーザの日常生活の中のアプリの位置づけがより重要度を増し、いかにお金を使っているかがよく分かります。

ちなみに、本記事公開時の 2015年では、以下のランキングでした。

table2

しかし現在の収益のランキングでは、以下のようになります。

1位:中国 
2位:アメリカ
3位:日本
4位:韓国
5位:イギリス

ロシア、ブラジル、インドなどはすでにダウンロード数ランキングで上位にいますので、徐々に売り上げは増加するであろうと予測されます。

新興国と先進国の特徴

「ダウンロード数」と「収益」の二つの視点で見た場合のマーケットの現況を見て分かることがあります。

この結果から、現時点では必ずしも「アプリのダウンロード数の増加=収益の増加ではない」ということが言えます。

これは非常に重要な考察です。

なぜならアプリ開発会社としては、ダウンロード数を伸ばしたいのか(ポテンシャル重視か)、すぐに収益を上げたいのか(手堅く行くのか)のどちらに重きを置くか、戦略的に考えることが求められるからです。

  1. 新興国:ダウンロード数増加(将来的なシェアを視野)
  2. 先進国:収益化(直近の売上が優先)

ゲームアプリだけでなく、ソーシャルコミュニケーションアプリや家計簿や決済サービスなどの金融アプリなど、様々な分野でアプリ開発はしのぎを削っています。ちなみにこちらも App Annie に記載があります。(こちらは 2018年)

A Year in Review: Mobile Highlights of 2018

https://www.appannie.com/en/insights/market-data/a-year-in-review-mobile-highlights-of-2018/

このように、Facebook Messenger がダウンロード1位です。つまり、どんなアプリであっても、ターゲットをしっかり定めて開発をしなければならないということです。

また逆に成功すればそれが大きな飛躍となるケースもあります。弊社でローカライズさせていただいた「アマネファクトリー様」の事例をご覧ください。

アマネファクトリー株式会社様

海外進出するターゲット国と自社ビジネスモデルの連携

アプリ開発会社が掲げるビジネスモデルも多岐に渡ります。

例えば、「広告枠の販売で収益を上げたい」と考えているのであれば、「ダウンロード数をいかにして増やすか」の視点が欠かせません。

反対に、「アプリへの課金で収益を上げたい」と考えているのであれば、「収益ランキングを参考にしたターゲティングおよびマーケット」が重要になります。

このように、何を優先とするかによってとるべき行動が変わってくると言えます。

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まとめ

  • 世界的に見て、モバイルアプリ市場は「ダウンロード数」と「収益」のいずれも拡大している

参入するチャンスは拡大しているが、同時に世界中がライバルになり、数も多いため、しっかりと戦略を立てなければならない。

  • 現時点ではモバイルアプリの「ダウンロード数」増加=「収益」の増加とは必ずしも言えない

自社にとって優先順位が高いのは何かを明確にしなければどっちつかずに終わってしまうので、自社の戦略がどちらなのかをハッキリさせる。

  • ビジネスモデルによって、どこの国に進出すべきかは変わってくる

日本語版を設計開発する段階から、進出すべきターゲット国(言語)を決定しておく必要がある。

いかがでしたでしょうか。海外進出を考えている貴社にとっての一助となれば幸いです。

また、これは大前提であり、当たり前の話ですが、そもそも「良いアプリ」でなければ、どんなに的確な戦略を持って、適切な海外マーケットに進出したとしても成功はあり得ません。

そして「良いアプリ」の条件として、ローカライズ(翻訳)の質も非常に大切な要素です。

現代はITの発達もあり、必ずしも翻訳者(翻訳会社)に頼る必要はない場合もあります。しかしながら、たった1箇所の翻訳ミスが、重大な問題を引き起こす可能性はありますし、過去にそういったケースも実際に発生しております。グローバル化を推し進めるということは、ミスもグローバルレベルで広がってしまうということです。

貴社の大切な想いを込めて制作したアプリには、正確な多言語翻訳を行うようにしましょう。

 

弊社ではアプリの多言語翻訳やローカライズサービスをご提供しておりますのでお気軽にお問い合わせください。

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