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矢柳祐介 について

トライベクトル株式会社 代表取締役。翻訳業界22年。翻訳会社経営 17年目。経営理念「大切な想いをつなぐ」の実現のために BtoB 向けの翻訳、通訳、ローカライズ、英会話等の言語コミュニケーションサービスの提供。スムーズな企業コミュニケーションの実現のため日々精進。

動画による翻訳・通訳・ローカライズ解説

Youtube 動画による「失敗しない」翻訳・通訳・ローカライズサービスの選び方や発注方法などについてお伝えしております。

No.1 翻訳業界の構造とは

【翻訳 発注担当者向け】翻訳業界の構造とは?

関連ページ:翻訳業界と翻訳会社

翻訳業界と翻訳会社

No.2 字幕翻訳のポイントとは

【翻訳 発注担当者向け】字幕翻訳の発注のポイントとは?

No.3 翻訳会社の3つのカテゴリーとは

【翻訳 発注担当者向け】発注前に知っておきたい 翻訳会社の3つのカテゴリーとは


ENGLISH JOURNAL ONLINE での連載開始のお知らせ

弊社のアート分野の専門翻訳サービスがご好評を頂いており、このたびアルク社様が運営する Webメディア「ENGLISH JOURNAL ONLINE」にて連載記事を書かせていただくことになりました。

記事のテーマは「アート翻訳者になる」です。

https://ej.alc.co.jp/

弊社では、おかげ様でこれまで過去 2回ほど「アート翻訳者養成講座」を開催しました。

第2回「アート翻訳者養成講座」終了レポート(追記あり)

「アート翻訳者養成講座」終了レポート

※現在は残念ながらコロナの影響で開催未定です。

今回の記事では「アート翻訳者になるには」という内容で記載しておりますが若干講座と重複する箇所もあります。

なお、こちらは有料会員限定の記事となっておりますのでご興味があれば ENGLISH JOURNAL ONLINE へのお申し込みをお願いいたします。

※本記事は有料会員限定です。「ENGLISH JOURNAL ONLINE」で月額980円(1,078円税込)のプレミアムメンバーシップに会員登録すると、すべての有料記事へアクセスができます。2週間の無料お試し期間つきですので、ぜひお試しください。

弊社では今後もアート分野の翻訳をはじめとしたサービスをご提供する所存ですのでどうぞよろしくお願いいたします。



アート分野専門サービスの無料カタログ配布中です

このようなお悩みをお持ちの方に

「今まで知り合いの翻訳者にお願いしていたが、特にアートの専門ではないので修正が大変だった」

「大学の先生にお願いしていたが、先生の空き時間でやってもらうので時間がかかり過ぎる」

「今までは大した量ではなかったので館内で手分けして翻訳していたが、最近はどんどん増えてしまい、どこか信頼できるアート専門の翻訳会社を探している」

「今までお願いしていたところがアート翻訳専門ではなかったので専門性が気になる」

「初めて翻訳をお願いするので、アートの経験豊富な会社を探している」

「音声ガイドの多言語化や Web サイトの多言語化を検討している」

「入札で最安値の業者に発注したが、品質がひどすぎて自分でやり直した」

「オリンピック対応やインバウンド対応をしてほしい」

「ミュージアムのインバウンド対応は何から始めればいいのか分からないので知りたい」

このようにミュージアムをはじめ、出版社や大学、ギャラリー、アーティスの方々から寄せられるご相談は様々です。

これらのご相談にひとつひとつ丁寧に対応させていただきます。

トライベクトルは、アート分野専門の翻訳会社です

弊社は、アート翻訳を専門とする翻訳会社であり、これまでミュージアム(美術館、博物館)、ギャラリー、大学や研究機関、出版社、著名アーティストの翻訳を数多く行っています。

ミュージアムでは国立系の大規模館~中小規模館までを網羅しています。またギャラリーやトリエンナーレ、ビエンナーレなどの地域プロジェクト、アート系出版社からの出版物の翻訳など、アート分野で発生する多岐に渡るドキュメントを承っております。

ただし、アート分野は非常に難易度の高い分野のひとつでもあります。ひとことで「アート翻訳」といっても抽象度の高い文章や技術的な文章など、その細分化された分野には独自の用語や表現があります。

それらを正しく理解し、翻訳するには「文化や歴史などを含めた深い理解による知識」と「それらを表現するだけの表現力」が重要になります。

つまり、非常に高い「翻訳力」が必要とされる分野なのです。

「翻訳力」とは何か

ここにも記載されている通り、翻訳力とは以下の公式で表すことができます。

この「翻訳力」がなければ、アート翻訳は行うことができません。弊社が毎年実績を増やしているのはお客様からの厚い信頼をいただいているからこそだと言えます。

インバウンド翻訳とアート翻訳の違い

こちらもよく勘違いされる内容です。

世の中にインバウンドの翻訳ができる会社は沢山ありますが、その会社は外国人観光客向けにミュージアムの作品解説を翻訳するというお仕事で対応できるでしょうか。

残念ながら答えは NOです。

確かにジャンルとしてはインバウンド向けの翻訳かもしれませんが、ミュージアムなどのアートの場合には、その高い専門性がなければ翻訳することはできません。

「インバウンド翻訳」と「アート翻訳」の違いとは簡単に言えば以下のようになります。

アート翻訳は、アートというフィールドの中で継続して実績を残し、そしてそこから派生的にインバウンド関連のサービスを提供しています。

一方、インバウンド翻訳は、インバウンドと呼ばれるものすべて(交通機関や宿泊施設など)に対して翻訳サービスを提供しています。

https://art.trivector.co.jp/contents/differenceinboundandarttranslation/

どちらがより専門性が高いか、この違いを理解しておかないと大変なことになってしまいます。

「インバウンドの翻訳だから大丈夫」と思って依頼し、納品された訳文を見たら、まったく使い物にならなかったという話は本当によく聞きます。

「アート翻訳ができる」というのはどういうことなのかを確実に押さえておきましょう。

アート分野の翻訳で業界の発展に貢献

弊社は日本博物館協会、全国美術館会議の会員であり、翻訳だけではなく、アート業界の発展のため以下のサービスも提供しています。

ミュージアム向け インバウンドセミナー

不定期開催ですが、「ミュージアムのインバウンド対応」というテーマで毎回無料で開催。全国のミュージアムのご担当者様がいらっしゃいます。

インバウンドにおける最新情報や注力すべき点などをご提供しています。また毎回ゲスト講師もお招きし講演していただいております。

アート翻訳者養成講座

アート翻訳を希望される方々のための養成講座です。こちらも不定期開催ですが、お陰様で毎回すぐに定員になってしまいます。

ミュージアム向け インバウンドサービス

ミュージアム専門の 16のインバウンドサービスをご提供しています。特に最近では翻訳にとどまらず、Webサイト、音声ガイドやアプリなどのご依頼が増加しています。

いかがでしょうか。弊社もアート分野専門の無料カタログにはさらに詳しい実績やサービス説明が記載されております。ぜひダウンロードください。


なぜ「言い方ひとつ」「翻訳ひとつ」で伝わり方は変わるのか

仕事では誰しも「そんな言い方しなくたっていいのに」とか「そんな風に言われたら悪い気はしない」といった経験があるはずだ。

これは翻訳にも共通する部分でもあり、「話し言葉」だけでなく「書き言葉」も含めた言い方、表現というものを理解しておかないとどうなるだろう。もし「言い方ひとつ」「伝え方ひとつ」で相手への伝わり方が変わってしまうという厳然たる事実があるなら、それはきちんと理解しておかなくてはならない。

当然、あなたのビジネス成果にも直結する。

そもそも言い方で伝わり方は変わるのか

結論から言うと、言い方次第で相手への伝わり方(=相手の受け止め方)は変わってしまうのは間違いない。

例えば提案中の案件の失注の連絡をしたとする。営業マンが受け取ったメールはそれぞれこうだ。

「〇〇さん、おはようございます。ご連絡するのが遅くなってしまったのですが、先日のお見積りの件、諸々検討した結果、残念ながら他社さんにお願いすることになりました。せっかく色々なご提案をいただいたのに、本当に申し訳ないです。個人的には非常に良いご提案をいただいていたので、お仕事ご一緒出来たらといった期待もあったのですが、力不足ですみません。またこれに懲りずに次回以降、ご相談させていただいてもよろしいでしょうか。」

「〇〇さん、おはようございます。先日のお見積もりの件ですが、他社に決まりました。」

どちらも「失注の事実」は変わらない。しかし、前者のほうが経緯の説明や担当者の意図が見える。一方、後者はなんとなくバッサリ切られた気分になる。

いったいどちらが良いのかは一目瞭然だろう。

営業マンの立場からすれば、前者の担当者のほうが(仮にこの経緯が嘘だったとしても)お付き合いしたいと思うのは当たり前の話だ。「もっといい提案をしよう、もっとお役にたてるように頑張ろう」と思うハズ。

営業マンだって人間なのだ。ビジネスだから用件だけ伝えれば問題ないという点は、そこだけ切り取れば確かにそうだが、それだけでは何とも味気ない。

上記は極端な例ではあるが、似たような話は世の中にいくらでもある。どちらのコミュニケーションを採用するかで担当者から営業マンへの伝わり方、つまり営業マンの受け止め方は変わってしまう。

また次に見積依頼をしたとき、もしかしたら後者の場合は営業マンが断ってくるかもしれない。(もちろんそれでも構わないという場合もあるだろうが、今回は伝わり方の話なのでこのまま続ける)

「書き言葉」の場合も同様だ。翻訳では「対象読者」を想定して翻訳するのが常識。技術者向けの文書なのか、経営者向けの文書なのか、世の中のあらゆるドキュメントはその性質を持っているが、翻訳時にそれらを無視して杓子定規に翻訳してしまうと読み手にそのドキュメントの真意が伝わらない。

相手の性格やリテラシーに合わせた用語の選択や表現力というのが翻訳でも求められるわけだ。

間違った伝わり方をすると自分が損をすることがある

しかし、なぜこのように気を遣う必要があるのかそこには理由がある。それは、

「自分が損をすることがあるから」

だろう。

結局のところ、この理由が一番大きいかもしれない。(そんな人はめったに見かけないが)最初からケンカ腰にコミュニケーションをとれば、当然それは相手にもうつるので「何だこの人?失礼な人だな」と思う訳で、同じように(場合によってはそれ以上になって)返ってくる。

仕事もしていないのになぜか険悪なムード、ピリピリした雰囲気になってしまう。

また「翻訳あるある」とも言えるが、あるドキュメントを翻訳する際に、もっとも大切なのは「最初の一文を正確に翻訳すること」である。なぜなら仮に最初の一文が読み手にとって分かりにくいものになってしまうと、「この後の文章もすべて読みにくいのではないか」という心理が働き、疑いの目をもって読まれてしまうからだ。

一文目からすっきりと伝わりやすい翻訳であれば、そのままテンポよく読んでもらうことができる。こういったことは、あり得ないように聞こえるが、実際のビジネスの現場では起きていることだ。

そのコミュニケーションで失注する(ローカライズ編)

「話し言葉」も「書き言葉」も、そのコミュニケーションをサボればその分しっかりと「コミュニケーション負債」として自分に戻ってくるのだ。

翻訳や通訳の場合(翻訳は特に)、文字としてそのまま独り歩きしてしまうため、非常に注意して行わなくてはならない。いわゆる「表現力」が重要な作業だと言える。

コミュニケーションが適切に行われない場合、個人レベルではハラスメント、法人レベルでは訴訟といった最悪の事態に発展する可能性もある。たかが「表現」、されど「表現」なのだ。

どうすれば丁寧なコミュニケーションをとれるか

冒頭の例で、丁寧なコミュニケーションをとることは重要であることはすでに述べたが、ではそれを目指すときに具体的に何をすればいいのだろうか。

それにはいくつかのポイントがある。

相手への尊敬を持つ(相手の立場やリテラシーを知る努力をする)

まず大前提として重要なのは「相手への尊敬」を持つことだ。年齢も性別も関係ない。相手の仕事をリスペクトする気持ちがあれば、「自分ができないことをやってもらっている」という感謝の気持ちも湧いてくるはずだ。そういう視点があれば、ないがしろにはできないはずだ。相手も人間、機械ではない。

だからこそ「相手に丁寧に接しよう」という気持ちが湧いてくる。相手の立場に立つことはコミュニケーションの基本である。

※ただしこれは相手も同様に考えていることが重要。「適当に仕事を流す人」も世の中にはいるので、そういう人にはこの気持ちは伝わらない。大切なのは相手によって態度を変えるのではなく「自分がこの点をはじめから理解しておく必要がある」という意味。

ビジネスマナーとして「一貫した行動」に習慣化する

言い方を気を付けるにあたり、テクニック論ではないが、ビジネスをする以上、ビジネスマナーは大変重要でベースとなるもの。このビジネスマナーの一環として、だれに対しても同じような言葉遣い、同じような丁寧な表現をするのは大切だといえる。

このあたりは「5W1H」をしっかり守ることである程度の「型」は作れるので以下の記事を参考にしてほしい。

5W1Hはコミュニケーションの基本

しかし面白いことに「そこまでしないといけないの?」という意見もあるし、「何だか媚びを売るみたい」という気持ちすら湧いてくる。結果として「そこまでしてコミュニケーションを取りたくない」ということもある。

ただ考えてみてほしい。ある一定の成果を出す人はそういう感情抜きに、定型化して成果を出しているはずだ。何故なら、最低限のマナーを誰に対しても行うことが重要なのを知っているからだ。

日本語でも英語でもリーダーが信じる「言葉の力」

ビジネスリーダーがトップダウンでマネジメントするのはよくあることだが、それが偉そうな物言いだとしたらどうだろう。怒鳴ったり大声で話したりするリーダーに誰がついて行きたいと思うだろうか。

恐らく、尊敬されるリーダーというのは、謙虚で誠実、それでいて行動して結果を出す人ではないだろうか。

彼らは「言葉の力」を知っている。自分ひとりではこのビジネスを進めるには時間がかかりすぎるし、できないことを知っているからこそ、チームで仕事をしようとする。そのためには前向きな言葉、力強い言葉、スタッフの背中を押す言葉が何よりも大切なことを知っている。

同じ意味を伝えるときにどんな表現をすればいいのか、伝わりやすいのかを知っている。

例えば通訳で考えてみよう。ハリウッド俳優が来日したときに彼らの後ろに立っている通訳者さんはこの人、というイメージがあるだろうか。

通訳者さんは、ハリウッド俳優が話す英語を、相手に伝わるように適した表現を使って日本語にしているし、またその逆も然りだ。

弊社で提供している英会話サービスはその特化型ともいえる。英会話においても「誰」が話すかは超重要ポイントだ。

「あなた」が話すのか、「あなた以外」が話すのか

エグゼクティブが自分の言葉で話す理由

「お腹に入れたら何でも一緒でしょ」と何が違うのか

別の例えをしてみる。「おなかに入れたら何でも一緒だ」という言葉がある。これをコミュニケーションに置き換えたら、「どんな言い方をしようが伝わればいいだろう」という話だ。

確かに、食べ物も胃まで行けば嚙み砕かれているし一緒だろう。

でも、よく考えてほしい。

食事をするときには、お腹に入れる前、口元に運ぶ際には食感、匂いや色、味などすべて異なる。現実的にそれらを無視することができるだろうか。

だとしたら、お腹に入ってしまえば、美味しくてもそうでなくても一緒だとは言えないだろう。

一流のシェフには「お腹に入るまで」の優れたテクニックがある。それを含めて「美味しい」と感じるのだろう。「食材が新鮮であれば調理されてなくても美味しいから大丈夫」とはならない。料理の場合には各技術に対して金額を支払っている要素も強い。

そうであるなら(現実にはありえないが)、ビジネスの場において丁寧にコミュニケーションを取る人は、コミュニケーションスキルだけで料金をとれるかもしれない。相手を貶めるような表現をする人は、単純にお腹がいっぱいになればいい=伝わればいいと思っているわけで、それには当然料金は発生しないし、調理されていない食材を無理やり食べさせられたとしてクレームにすらなるかもしれない。

本当に自分の意図するところを相手に伝えたいのであれば、そのための「技術」は磨くべきだし、きちんと使用すべきだ。翻訳者や通訳者という職業がプロフェッショナルであり、指名制があるのは、そこに「伝える技術」のレベル差が明確にあるからだ。

具体的にどこに気を付けるべきか

ではどんなところに気を付けてコミュニケーションをとるべきだろうか。一覧にまとめてみたので参考にしてほしい。

ちなみに、翻訳では論理性を中心に様々な要素が重要だと考えられている。

トライベクトルが考える「良い翻訳」とは|翻訳会社トライベクトル

多くのコミュニケーション関連講座や話し方講座、翻訳の専門学校があるのは、それらが重要だと考えている人が大勢いる証拠だろう。

言葉の構造を知る

このように、「言葉」には意味と表現がある。

この図のように、同じ意味であっても伝え方(表現)を変えることによって相手の受け止め方や印象が変わってしまうのだ。

この構造が頭に入っていればテクニック的な側面から表現を増やすこともできるようになるし、いろいろな表現をストックできるようになる。言語は他者とのコミュニケーションツールなのだから、表現のバリエーションを持っておくことは双方にとって非常にメリットが大きい。

一方で表現よりももっと大切なポイントもある。

「何を言うか」よりも「誰が言うか」の功罪

これまでの内容を覆してしまうかもしれないが、「何を言うか」よりも「誰が言うか」のほうが重要なケースも実は非常に多い。

これは「ユニフォーム効果」「ハロー効果」も近く、簡単に言えば「権威性や実績がある人」の発言は正しさよりも重く捉えられるということだ。

この「誰が言うか」については、肯定的にも、否定的にも解釈できる。

『この世は所詮「何をいうか」ではなく「誰が言うか」』は完全に正しい。

ちなみにあの Google でさえ、権威性を重視している。「E-A-T」が品質評価に加わったのは有名だろう。

E-A-Tとは、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の3つの概念の略である。

https://www.irep.co.jp/knowledge/glossary/detail/id=10226/

検索品質評価ガイドライン(英語版)

https://static.googleusercontent.com/media/guidelines.raterhub.com/ja//searchqualityevaluatorguidelines.pdf

たとえば翻訳会社が翻訳のことを語るからこそ、その内容に説得力が増す。

「誰が言うか」+「どんな表現を使うか」の最強の組み合わせ

これまで見てきたとおり、自分の意思を伝えたいときには、

  • 「誰」になれる努力をする(権威性)
  • 表現のバリエーションを増やす(ストーリー性)
  • 相手への敬意を持つ

というポイントを理解し実践することが重要になってくるということだ。

「誰」になるための努力をすること

これは簡単には構築できないが、まずはしっかりと誠意をもって仕事をして結果を出す事だろう。結果が伴わなければどんなに素晴らしいことを話しても誰も聞いてくれない。

時間はかかるが、まずは結果を出すことにこだわる必要がある。

例えば、ワンピースのルフィやキングダムの信が、多くの苦労を重ね、成長していく姿を知っている読者からすれば(正しいかどうかは別として)彼らの言うことには一理あることが分かる。

「誰が言うか」は重要だ。

ストーリーがあること

どんな表現を使うのか、「言葉づかいと文脈」こそがストーリーを支える。どんなことがあってどんな展開になったのか、しっかりと説明できるかどうか。そして自分自身はどのように感じているのか、これからどうしたいのか。

そんなことを情熱をもって語りかけることができるかどうかが重要になる。

ルフィや信の立場での言葉遣いがあれば相手の共感度は増す。そうなれば、相手は話を聞く。

それでも「誰が話そうと、話の内容自体が正しくあるべきだ」という点

一方、「誰が話しても、話の内容自体が正しくなければならない」という意見もある。これもまさにその通りではあるのだが、前述のように、ほとんどの人は「何を言うか」の前に「誰が言うか」を見てしまう(見えてしまう)のは避けられない。

本当に伝えたいならこれまでのルールを改善しよう

このように、いくつかのポイントがあるが、まとめると以下のようになる。

面倒くさいだろうか?しかしビジネスではこれらが日常的に行われているし、無意識にできていることも多いはずだ。弊社の翻訳サービスにおいても「対象読者」や「ドキュメントの性質」を理解して仕事をすることが重要であることは何度でも伝えたい。

このように、普段、無意識だった部分を意識することができれば、より一層のコミュニケーションの達人になれるかもしれない。

お互いに気持ちよく働き、お互いに成果を出していくことができれば、これらは努力に値するのではないだろうか。


多言語翻訳を行う際に抑えておきたい言語の選び方

日本企業が海外進出する際やインバウンド対応の一貫として多言語対応することは、今の時代、当たり前のことです。

ただお客様によっては、よくよく聞くと「多言語翻訳しなければならない」というだけで、弊社でも、具体的に「どうやったらいいか分からない」「そもそも何語から翻訳すべきなのか?」というご相談を受けるのも事実です。

そこで今回は、多言語翻訳、多言語での展開をしなければならないとき、何語を選択すべきなのか考え方のひとつをご紹介します。

貴社の多言語翻訳の目的とは何か

そもそも論になりますが、貴社が多言語翻訳を行う目的は何でしょうか?何のために多言語に翻訳するのでしょうか?

それはお客様ごとに異なっているはずですし、違っていないとおかしいですよね。選択した言語が結果として同じだったとしても、そこに至る思考プロセスは違っているのは当然です。

分かりやすい例で言うと、中国に進出すると分かっているのに「最初はタイ語に翻訳する」という選択はあり得ません。

もっと言えば、「そもそも翻訳する必要って本当にあるの?」という点も見落としがちです。(翻訳会社がこんなことを言ってはいけないのかもしれませんが)「それって、翻訳いらないよね?」というドキュメントや「テキストは辞めて、サインやピクトグラムなどのビジュアルにした方がいいんじゃない?」ということもあるはずです。

つまり、

  • そもそも本当に翻訳する必要があるのか(目的を明確にする)
  • するとしたら、なぜその言語に翻訳するのか(目的を達成するための手段)

という点は、一番に抑えておきたいポイントです。

貴社のプロダクトやサービスは、「誰の」「どんな課題」を解決するのか

翻訳とは少しずれてしまいますが、この視点も外せません。

貴社の製品やサービスが、その国の「誰」に向けて作られたものなのか、そして「彼らの持つ課題や悩みを解決してくれるのか」という点を考え抜く必要があります。

これが明確でなければ、どんなに翻訳が素晴らしくても売れるということはないでしょう。

例えば、骨折しているのに、風邪薬を処方されても意味がないのと同じですね。

そして、これらがハッキリしていないと翻訳にも支障が出てしまいます。なぜなら「対象読者も分からない」「サービスの特長も無い」ような文章は、それなりの文章にしかならなず、結果として誰に向けての翻訳なのか分からなくなり、何の効果も得られなくなります。この部分は翻訳そのものとは直接的には関係しませんが、間接的には大変重要ですので押さえておきたいところです。

世界の言語数とマーケットの把握

さて次は、マクロ的な視点からマーケットを理解します。この世界にどのくらいの言語数があるのかをご存知でしょうか。

Ethnologue によると、その数なんと「7,111言語」だそうです。

https://www.ethnologue.com/

これだけの言語があるとはいえ、少数の話者しかいない言語も多く、実際には統廃合が繰りかえされるそうですから、言語を維持していくというのは並大抵のことではありません。

しかもそれらを使う人がいなければ始まらないわけです。

その上で「自社製品やサービスをどこに打ち出していくのか」と合わせて知っておかなければなりません。

どのマーケットが向いているのかを決める際に、他社の事例や海外進出コンサルタントなど、プロフェッショナルにアドバイスを受けながら進めることもあるでしょうし、自社のスタッフが現地調査を行うこともあるでしょう。

いずれにせよ、ある程度のコストをかける以上は、マーケット調査は必要です。

「マーケットイン」か、「プロダクトアウト」か

製品やサービス開発でも同様ですが、「他の国で売れる=社会的に役に立つ」という点から考えた時、2つの視点があります。それがマーケットインとプロダクトアウトという考え方です。

Wikipedia プロダクトアウト/マーケットイン

https://ja.wikipedia.org/wiki/プロダクトアウト/マーケットイン

それぞれ正しい考え方ですので、どちらが自社に合っているのかを詳細に検討していきましょう。

人口だけで決めていいのか?それともプロダクトのコンセプトから考えるべきか?

一般的には「マーケットイン」と「プロダクトアウト」マーケティングのセオリーで行くなら、マーケットインの方が成功しやすい(=失敗しにくい)と言えます。

ニーズを捉え、そのニーズを満たすためのプロダクトやサービスを提供することができるためです。

ただ、iPhone が初めて登場した時のような、「ユーザも自覚していないニーズ」=「潜在ニーズ」を満たすようなイノベーティブな製品やサービスは生まれにくいと言えます。

また、世界的に見ると人口は増加していますが、その国の経済成長性や IT リテラシーなどの教育普及率などは国ごとに違うので、より重要な指標となるでしょう。人口が多いだけで、IT が生活に入り込んでいなければ、そもそも製品やサービスを使ってもらえない(使える環境がない)ということもあるからです。

例えば、何らかのアプリを多言語翻訳して世界展開をすると想定したとき、

  • メジャーな言語、かつその言語の話者が多いこと
  • IT リテラシーが高いこと
  • スマートフォンの普及率が高いこと
  • マーケットが成長していること

などがあるとすれば、どのように優先順位をつければいいのでしょうか。

これは、母数が多ければダウンロードは増えるだろうということなのか、このアプリは○○というコンセプトなのだから IT リテラシーが高くないといけないということなのか、というように抑えておくべきポイントが変わってくるはずです。

これらを考えずに、むやみにテストを繰り返してもあまり効果は出ないでしょう。

ペルソナの設定

マーケットがハッキリしたらそこに生活するユーザのペルソナを設定しましょう。ペルソナ設定は多言語翻訳をする上で大いに関係があります。

対象読者を設定していない翻訳は、誰に読んでほしいのか、使ってほしいのかが分からないままになってしまうので、せっかく訳文を作っても効果が半減してしまうといっても過言ではないでしょう。

極端な例を出すと、エンドユーザ(男性、50代、患者)に読んでほしい医療についてのサービスなのに、お医者さんにしか分からないような専門用語のオンパレードだと理解されません。読者は医者ではなく患者だからです。

サービスでも製品でも「誰に売るのか」を考えるのは基本です。これは冒頭の「誰の」悩みを解決するサービスや製品なのかと表裏一体のはずです。

そのため、この時点でペルソナが設定できないということはないでしょう。分かり切っていても、共通認識として言語化しておきましょう。アウトソーシングや社内の共通認識などで必要になるためです。

言語の選定と優先度(タイミング)

マーケットもペルソナも設定できたらどの言語に翻訳すべきかというのは決まったも同然です。ここはそれほど悩むべきポイントではありません。

どちらかと言えば、複数言語(多言語)の場合には「どの順番で翻訳して、対象マーケットのペルソナに対して製品やサービスを投入していくか」の方が重要ということです。

これは弊社のお客様でも色々とお悩みいただくところで、「これが正解!」というものはありません。プロダクトの性質やサービスのビジネスモデルによって異なるでしょうし、マネタイズの方法によっても異なるでしょう。

ただし、これらの要素を検討しすぎると複雑化してしまい、逆に動けなくなってしまうため、その時点で最良と思われる言語に展開するしかありません。誰も未来のことは分からないからです。高速で PDCA を回す方が結果としてうまく行くというのは事実でしょう。

「その時と思った時がそのタイミング」なのです。

元の言語は何語がいいのか?英語から?日本語から?

では、誰に何を売るのか明確になったとします。次に考えるのは、ターゲット言語ではなくソース言語(元の言語)です。

弊社にご依頼いただくお仕事の多くが、通常は日本語で開発されることが多いですから、日本語から外国語に翻訳するというのが一般的です。ゲームにしてもアプリにしても、日本語から行っているハズです。

もちろんそれでも問題はないですが、稀に、英語からヨーロッパ言語への翻訳など、別の言語(多いのは英語)を起点にするというプロセスもあります。

これには様々な理由がありますが、ひとつには文法構造の問題があります。英語の文法構造と、ヨーロッパ言語の文法構造が似ているから翻訳しやすかったりするためです。

また、文法だけでなく単語のルーツや発音も似ていることもあるので、意味を想像しやすいこともあるでしょう。

さらには、日本語からヨーロッパ言語へ翻訳できるネイティブ翻訳者は少ないが英語からだったら対応可能な翻訳者の数が多くなるというキャパシティ上のメリットもあるかもしれません。(ここは各翻訳会社によって異なります)

いずれにしても、どの言語から多言語翻訳するのかは、スケジュールや金額にも密接にかかわってくるため、慎重に検討すべきです。

 

多言語翻訳

 

またゲームアプリなどの場合、それらの持つ「世界観」やシナリオの重要度というのは、コンテンツの中核を成していますので、決して品質をおろそかにしないように注意が必要です。世界観を理解していない翻訳者や、社内スタッフで作業してしまったりすると、ユーザーからクレームが入ったり、不自然な表現が多くなり、ゲームそのものを楽しめなかったりします。

 

翻訳における「ゲームの世界観」をどう表現するのか問題

 

結果として販売も伸びず・・・というのもよく聞く話です。

スケジュールと品質の兼ね合いにはなりますが、「ペルソナがそれで納得して楽しめるのか?」「ペルソナの役に立てるのか?」という視点は忘れたくないものです。

何でもかんでもお金をかければいいというわけではありませんが、最も重要なユーザとのコンタクトポイントはどこか?と想像したとき、少なくとも翻訳はそのひとつに入ってくるのではないでしょうか。

まとめ

このように、実は多言語翻訳を行う際には、それ以前に検討しなくてはならない点が数多く存在し、しかもそちらの方がより重要であることも多いのです。

逆に、すでにターゲット言語が決まっている場合には、その言語の品質をどう担保するのか(品質プロセス)や金額、スケジュールといったより具体的なポイントを精査していくことができます。

ぜひ今回のポイントを抑えていただき、成果の出せる多言語翻訳を行っていただければと思います。