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ビジネスコミュニケーションの「キホンのキ」

ビジネスにおけるコミュニケーションの重要性は、今さら取り上げるテーマではありません。多くの人々が、他者/他社とのコミュニケーションで悩み、苦しみ、時にはメンタルに支障をきたしてしまうことがあります。

特にビジネスの場合には、価値観は多様で、経験値、知識、環境などなどのあらゆる要素において、自分と同じ人はおらず、その前提を踏まえてコミュニケーションをとっていかなくては仕事になりません。

仕事ですから「合わないから嫌だ」という訳にはいかないのです。

コミュニケーションに関わる仕事だからこそ

弊社では、そのようなビジネスコミュニケーションに関わる問題や解決策など、これまで多くの記事でお伝えしてきました。

それは、翻訳や通訳というサービスの根幹は、コミュニケーションそのものだからです。

「ただ良い訳文を作っていればいい」というスタンスではなく、お客様に「他者とのコミュニケーションを円滑にしてビジネスで成果を出していただく」ということを目的としているからです。

トライベクトルが考える「良い翻訳」とは|翻訳会社トライベクトル

一見、翻訳や通訳とは関係のないと思われることも、このような考えのもとに「コミュニケーション」をテーマにお伝えしてきました。

ビジネスコミュニケーション関連記事のまとめ

おかげ様で、翻訳や通訳サービスのご案内等のページへのアクセスと同じくらい(ときにはそれ以上に)、コミュニケーションをテーマにした記事へのアクセスが増えております。

特に、新型コロナウィルスの影響もあってか、「テレワーク」というキーワードから派生し、どうやってコミュニケーションを取ればいいのか、どんな風にアクションを起こせばいいのかなど、管理職でも新人でも悩んでしまうケースがあり、そんな時こそコミュニケーションの基礎を知る必要があるという意図で、記事をご覧いただいております。

そこでこれまで掲載してきたコミュニケーション関連の記事を以下にまとめさせていただきました。

未読のものや読み飛ばしてしまったもの、また一度ご覧になったものなどもあるかと思いますが、本ページにまとめさせていただきました。

ぜひ、貴社のビジネスコミュニケーションに活用していただけますと幸いです。

 記事タイトル解説
テレワーク時代のテキストコミュニケーションコロナウィルスによりテレワークが広がり始めています。テレワーク時のコミュニケーションのヒントを掲載しています。
「分からない人が悪い」という傲慢自分の視点だけでコミュニケーションを取ろうとしてもうまくいきません。ビジネスでの成果を上げるために必要な姿勢とは
これからはハイコンテクストとローコンテクストのコミュニケーションを使い分けて成果を出す時代に最も読まれている記事です。ハイコンテクストとローコンテクストを理解すればコミュニケーションがスムースになります。
5W1Hはコミュニケーションの基本学校で習った「5W1H」を使ったコミュニケーションを使うだけでぐっと楽になります。
日本語を理解できない日本人読解力不足が叫ばれている中、いったい私たちはどのように読解力を高め他者とのコミュニケーションを図ればいいのでしょうか。
企業が求めるコミュニケーション能力とは毎年ランキング1位となるコミュニケーション能力。他者との意思疎通ができない人を企業は採用しません。「この人を採りたい」と思う人のコミュニケーションとは?
徹底的な「ホウレンソウ」でコミュニケーションを活性化する上司と部下、同僚、クライアントなど様々な立場の人とコミュニケーションに欠かせないのがこの「ホウレンソウ」です。
コミュニケーションが「うまくいく」ときの 5つの要素いつも仕事の成果を出している人に共通するコミュニケーションの取り方とは?
「僕はコミュニケーション能力があります」と発言した人の話コミュニケーションは定義が曖昧だからこそ、勘違い発言も多いものです。本当の意味でのコミュニケーション能力とは何でしょうか。
コミュニケーション能力の高い人が行っている6つの行動6つのポイントを抑えることで意思疎通が簡単になります。
大切なのは「自分が何を言ったか」よりも「相手にどう伝わったか」ということ話し手の立場だけで話すのではなく、聞き手を意識して話すことの重要性と難しさを理解しましょう。
読み書きができないと取り残される時代がやってきたWeb全盛の時代に、書く力は必須です。
「聞く力」がない人は成果を上げることはできない営業マンをはじめ、ビジネスパーソンにとっては、聞く力は話す力よりも重要である場合が多いです。


目的を理解した翻訳プロセスの確立

翻訳品質を安定させるために、翻訳支援ツールを導入したり、最近では機械翻訳(NMT)などを使用したりと、様々な方法があります。

また ISO 17100 のような翻訳に関する国際規格を取得し、運用するという方法もあるでしょう。

ISO17100:翻訳サービス提供者認証のご案内

https://shinsaweb.jsa.or.jp/MS/Service/ISO17100

Certification of service providers

https://www.jsa.or.jp/en/en_about11/

今回は、翻訳の品質そのものというよりはそれらを支える翻訳プロセスについて考察します。

基本の翻訳プロセスはシンプル

翻訳という業務では、例えば自動車メーカーのような複雑な工程は必要ありません。もちろん複雑にしようと思えばいくらでもできますが、それは単純に非効率ですので(何か特別な事情がある限り)誰もやらないでしょう。

例えば、あるマニュアルを翻訳する場合、作業工程は大きく分けると以下の2つになります。

  1. 翻訳作業
  2. Web やデザイン、DTP、字幕編集、ローカライズなど

 

この 2 つが大きな工程となります。翻訳というのは、原文を読んで訳文を作る作業、Web は構築から運用、またデザインはクリエイティブですし、DTP レイアウト作業というのは、訳した文章を、元データに流し込み、原文と同じような見た目にそろえることを言います。

ここから考えるとき、翻訳支援ツール SDL TRADOS などを使用すると、1 と2 をシームレスに連携させることができます。

TRADOS によるマニュアル翻訳

また機械翻訳などでもこれらが実現できるものもあります。

いずれにしても、この2つのシンプルな作業工程(翻訳作業と後工程)を理解していれば、大枠を外すということは無いでしょう。

あえて言うなら、翻訳の前工程として「原文を書く時には翻訳を意識しておく」というくらいでしょう。ただ今回はテーマとそれるため割愛します。

「翻訳作業前に原稿を読まないのか?」という質問

 

ドキュメントの種類によってプロセスは増減する

上記はマニュアル翻訳の場合ですが、例えば、Web サイトローカライズはもう少し工程が複雑ですし、アプリやソフトウェアのローカライズも同様に複雑になってきます。

ローカライズとは

翻訳して Web を構築するには、どんな環境なのか、ドメインはどうする、SEO はどうする、広告は、日々の更新は?というように細分化されていきます。

Webサイト ローカライズ

 

さらに、最近では Youtube を代表とする動画ファイルに字幕をつけるというケースでも作業プロセスは増えていきます。

https://www.trivector.co.jp/movie/

上記の弊社のプランの場合でも、

  • テープ起こし
  • 翻訳
  • 字幕編集

という3つのプロセスが含まれています(最小構成です)。

ドキュメントの量によってプロセスは増減する

また、ドキュメントの量によってもプロセスは複雑化していきます。

例えば、1冊のマニュアルなら問題ないですが、10冊のマニュアルを同時に翻訳しなければならないとしたらどうでしょうか?その場合、パッと浮かぶだけで以下のような検討項目があります。

上記はあくまで一例で、まだまだ検討項目はあります。

納品形式に合わせたり、複数のドキュメントを同時に進めるために必要な作業工程があり、それらをつなげていくことで翻訳プロセスは完成します。

もちろん、ただ単に「翻訳だけしてくれればいい、テキストファイルで納品してくれればいい」というケースももちろんありますが、お客様からすれば、「まとめてお願いしたい」というニーズは根強く、それには様々なメリットがあることもご存知でしょう。

プロセスはシンプルだが、シンプルだからこそ影響を受ける

このように、翻訳の作業プロセスは目的地によって増減があるのですが、シンプルな設計である分、どこかで仕様変更があった場合や条件などが変わった場合には、すべての工程で影響を受けやすいとも言えます。

例えば上記の検討項目で、「翻訳者の人数を3人としていたが、指定したツールが使用できない翻訳者がいたため、急きょ2名体制にせざるを得なかった」としたら、どうなるのでしょうか?

考えられるのは

  • リソース(この場合はツール対応可能な翻訳者)の再確保
  • チェックスケジュール、後工程のスケジュールの再調整
  • 既存リソースへの担当振り分けのやり直し
  • 諸々の作業にかかるコスト増加
  • TM のメンテナンス

あたりでしょう。プロジェクトが複雑になればなるほど「翻訳」という全体の中の再調整と、それに影響を受ける後工程での再調整が必要になります。シンプルなプロセスだからこそ、どれかひとつが変更になると、すぐに、直接的に後のプロセスに影響を与えてしまうと言えます。

テクノロジーで防げるものと防げないもの

また、SDL TRADOS や WordPress などのように IT ツールやテクノロジーで便利になった側面も無視することはできません。

従来は、すべて手作業で翻訳しなければならなかったことも、TM によって随分と楽になりましたし、HTML+CSS で構築していた Web サイトも、Wordpress のような CMS なら比較的簡単に Web を構築できるようになりました。

これは本当に素晴らしいことであり、今後も IT を駆使したプロジェクト推進はさらにバージョンアップして便利になっていくことでしょう。

しかし、一方でいつまでも変わらないものがあります。それは「原文の変更」です。

例えば、まだ何も着手していない(翻訳していない)状態であれば、問題ないですが、作業がある程度進んでから、実は文章そのものが変更になったり、追加・削除されたりすることがあります。

いわゆる最上流の部分が変わってしまうので、そのあとに続くプロセスがすべて影響を受けてしまうのです。

まとめ

このようなことが無いように、キックオフミーティングではしっかりと仕様を固めておくこと、またその仕様から変わってしまったものは、どういう扱いにするのかを事前に決めておくことが重要であり、もっと言えば「できるだけコストを抑えながらも良い訳文、良いコンテンツを作りたい」という目的をお持ちの場合には、仕様をしっかりと決めておくこと、またそれ以前にきちんと翻訳会社と話し合っておくことが重要だと言えるでしょう。

つまり品質とは、1つ1つの作業の精度を高めるだけでなく、それらを統括するプロセスのマネジメントも同時に考えていかなければならないということです。


「緊急事態宣言」解除後の対応について

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

2020年4月7日に発出された「緊急事態宣言」ですが、5月25日に解除されました。

これに伴い、弊社でも新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の防止を継続的に行うこと、またお客様やパートナー様にできる限りご迷惑をおかけしないよう、今後も引き続きテレワークを中心にサービス提供を行わせていただきます。

テレワークにおいてもこれまで通りに業務を進めていく所存ですので、どうぞご理解のほどよろしくお願い申し上げます。

今後の対応

スタッフの安全と、ウィルス感染拡大の防止を目的としてテレワークを中心にし、段階的に出社等を行います。またその際の感染防止としてオフィス内でのソーシャルディスタンス、換気、消毒や、時差出勤なども行います。

また、お客様やパートナー様とのお打合せは、ZOOM 等でのオンライン会議を中心とさせていただきます。

弊社のお問い合わせについて

お電話でご連絡をいただく際には、担当者へ直接ご連絡いただくか、メッセージをのこしていただければ、折り返し担当者からご連絡させていただきます。またメール等については従来通り対応可能ですのでご安心下さい。オンライン会議におきましては、ZOOM、Skype、Teams 等での対応を行っております。

ご迷惑をおかけいたしますがどうぞよろしくお願いいたします。その他、ご不明な点やお問い合わせ等は以下よりご連絡をお願いいたします。


テレワーク時代のテキストコミュニケーション

コロナウィルス(COVID-19)が世界中で猛威を振るっています。各国における感染拡大は日に日に増大していますが、そんな中で私たちのビジネス、そして働き方というものも大きく変容を遂げようとしています。

その中でも、特にテレワーク/リモートワークへとシフトしたときのコミュニケーションの取り方は、これまでよりもさらに高度なものになっています。

この機会に改めて考えてみましょう。

テレワークの定義

「在宅勤務」という言葉よりも一気に広まった感がある「テレワーク」ですが、そもそもどういう意味なのでしょうか。

日本テレワーク協会によると「テレワーク」は造語だそうです。

テレワークとは、情報通信技術(ICT = Information and Communication Technology)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことです。

引用:日本テレワーク協会(https://japan-telework.or.jp/

たしかに、現在の働き方は多岐にわたっていますし、そもそも正社員ではなくともフリーランス、個人事業主もますます活躍している時代でもあります。(翻訳者や通訳者という職業はそれこそ、その走りかもしれません)

※「翻訳者」という職業については、弊社が撮影協力した厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版 O-NET)にも掲載されております。

https://www.trivector.co.jp/contents/?p=2905

いずれにしても、テレワークは造語ではありながら、いま確実に日本社会に根付いている働き方だと言えるでしょう。

働き方改革と 5G の登場

もうひとつ、テレワークと並び、在宅勤務を含めた自由な働き方を後押しするのが、2019年にはじまった「働き方改革法」です。

「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律」について

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000148322_00001.html

さらに、テクノロジーが後押しします。5G の登場です。

5Gと4Gで何が変わる?何ができる?

https://www.softbank.jp/biz/5g/column3/

テレワークをしやすい環境が今後続々と始まっていくということです。

テレワークで活躍する各種サービス

テレワークが始まると移動時間が無くなったり、無駄な残業も減る、無駄な会議も減るという点は相違ないと思います。しかし、隣の席にちょっと声をかけるのと同じ感覚ではいられないのも事実です。

そんな違和感をできるだけ払拭できるのが、以下に挙げる様々なツールやサービスです。テレワークで必須なツールには以下のようなものが存在します。

Chatwork:https://go.chatwork.com/ja/

Slack:https://slack.com/intl/ja-jp/

Skype:https://www.skype.com/ja/

LINE:https://line.me/ja/

ZOOM:https://zoom.us/

WebEx:https://www.webex.com/ja/index.html

Microsoft Teams:https://products.office.com/ja-jp/microsoft-teams/group-chat-software

これらについてはすでにご使用の方も多いと思いますが、コミュニケーションをリアルと同じようにするにはこのようなサービスを利用すべきでしょう。

弊社のお客さまの中には、「メールと電話だけだとさすがに厳しい」という声も聞こえてきます。

テレワークのデメリット

テレワークが IT業界特有のものから社会全体に浸透する背景は理解できましたが、とはいえ、まだまだ慣れていないシーンも多いでしょう。ここでは考えられるデメリットもご紹介します。メリットとデメリットを合わせて検討することで対策しやすくなります。代表的なデメリットは以下になります。

時間管理が難しい(自己管理能力の低い人は相当大変)

これまでは通勤時間を計算して始業までに出社をしていた生活から急に、始業までにテレワークの準備をしておけばいいということになり、通勤時間がゼロになります。

それによって満員電車などのストレスは軽減されると考えられますが、一方で時間管理をきちんとしないと強制力が働きにくくなるため、ダラダラと仕事をしてしまう傾向もあります。

逆に時間管理をきっちりできる人には有効な手段です。

他者との接触頻度の低下によるメンタル面の不調(ネガティブな人は特に)

こちらは最近多くの声を聴くようになりましたが、やはりずっと在宅でひとりで仕事をするということに性格的に向いていない人もいますし、元々少しネガティブに物事を捉えてしまいがちな人は、これまでのようにコミュニケーションが十分に取れないと余計な心配をしてしまったり、あらぬ方向に考えてしまったりということが発生します。

特に気持ちが切り替えにくくなる人や、気持ちが下がっているときなどは、どうしても悪い方向に考えてしまうのが人間ですので、このあたりはチームや部署として、上司としてどうフォローしていくかという課題にも直結します。

完全な成果主義

こちらも最近特に言われていますが、これまではオフィスでのコミュニケーションだけで仕事をしていた人の場合は、在宅ではその方法が通用しないですから、純粋に作業の成果や仕事の成果で評価されることになります。

テレワークやリモートワークは、「完全なる実力主義の世界」とも言えるでしょう。無駄な会議や打ち合わせなどは発生しにくいため、「今日はどんな仕事をしたのか」「今日の成果は何か」をきちんと示せないと、周囲からの信頼も失ってしまいます。

何となく惰性で仕事をしてきていた人にはかなり辛い環境になるでしょう。

(見えない)コミュニケーションコストの増大

また、隣の席同士なら一言、二言で済んでいた話が、チャットやメールになると急にやり取りが増えます。

例えば、YES か NO かだけを問うケースで考えてみましょう。

■リアルな場所で直接会って話をする場合

部下:「・・・ということで、こちらは進めてよろしいでしょうか?」

上司:「うーん、いいんだけど、この前にあった別件はどうなったんだ?」

部下:「(別件は関係ないよな)・・・ああ、あちらはまだ交渉中でして」

上司:「あれはさ、早くしないとダメって言ったよね?」

部下:「はい、それはそうなんですが、こちらの件を先に進めるという先方の要望で」

上司:「うん、だからそれは分かるんだけど、ウチにとったら別件の方が重要なんだから」

部下:「ええ、それは分かってますが、まずはこちらを進めてから検討するということで・・」

上司:「いやだから、それはやっていいんだよ、でもさ、その前に別件も合わせて考えてほしいんだよね」

部下:「分かりました、、、ではまずは別件を聞いてみます」

これは同じ場所にいると、(確かにイライラはしますが)まだ我慢できなくはない回答です。しかし、これはチャットやメールになると想像するといかがでしょうか。

■チャットやメールの場合

部下:「・・・ということで、こちらは進めてよろしいですか?」

上司:「いいけど、別件はどうなりましたか?」

部下:「(あれ?これって OK ってことかな)・・・別件はまだ交渉しています」

上司:「まだですか。こちらを先に進めてください」

部下:「(それは分かってるけど)・・はい、かしこまりました。しかし、こちらの件を先に進めてほしいと先方はおっしゃっています」

上司:「(いや、だからさ)それはそうですが、ウチにとったら別件の方が重要なのはわかりますよね?」

部下:「(はあ?当たり前だろ)もちろん理解しています。しかしこちらを進めてから検討するとおっしゃっていますが」

上司:「(いやいや、そうじゃなくて)理解しているなら、別件を含めて考えてもらうように伝えてください。」

部下:「(え、結局 NO ってこと?)はい、分かりました、、、ではまずは別件を聞いてみます」

これらは極端な例ではありますが、なぜか文章になるとそれぞれ丁寧な言葉遣いになります。そしてそれがかえって冷たい印象を与えます。また、顔が見えない分、断定してしまうことも多くなるでしょう。

これらは、少しずつ積み重なり、見えないコストが増大していくことになります。

非言語コミュニケーション(Non Verbal Communication)が通じない世界

コミュニケーションは、言語情報と非言語情報に分けられますが、上記の例のように「言語情報」が主を占めてしまうと、これまでコミュニケーション内で受け止めてきた「非言語情報」がゼロになるため、本当に相手が何を言いたいのか分からなかったり、間違えてしまうこともあります。また文章だけだと、「どういうトーンで書いているのか分からない」ことも多くなるため、「怒っているのかも」と推測したり「大して重要ではない」と軽く受け止めたりという誤解も招きやすくなります。

非言語情報は、実はコミュニケーション上では大変有効な情報なのですが、それらを受け取れないという前提で仕事をすることを考えなくてはなりません。

テキストによるコミュニケーションがますます重要に

非言語情報が使えないということは、テキストがメインになりますが、その場合には文章力がますます重要になります。

数年前にこんな記事も書いています。

読み書きができないと取り残される時代がやってきた

読み書き、つまり視覚情報が重要になるとき、いったいどういう点に注意すればいいのでしょうか。

テキストコミュニケーションにおける10個の注意点

テキストがメインになる世界では、これらのポイントをしっかり押さえておきましょう。

1. 言葉の定義をする

これはコミュニケーションにおける「基本」です。これまでにも何度もお伝えしていることですが、これがないと、リアルの場でのコミュニケーションも上手く行きません。

例えば、弊社の「良い品質」という言葉の定義は、「お客様の望むものを作ること」となっていますが、これがもし決まっていなければ「自分たちが良いと思ったものが良い品質」というように勝手な解釈が含まれてしまいます。それでは、一定の品質をお届けすることができません。

会話の中で「良い品質、良いものを作りたい」という発言があったとき定義が定まっていれば問題ありませんが、そうでない場合には、「自分勝手な品質」という解釈で進めてしまうと、コミュニケーションそのものがおかしくなります。きちんと言葉の定義から始めましょう。

2. 1つのテーマの中に複数のテーマを入れない(誤解が生じる)

これはメール等でもよくあるのですが「1つのテーマの中で、別のテーマを論じない」ということです。リアルな場であればそれも流れをつかめるケースも多いのですが、基本的にテキストメインになると情報量が減少するため、その中で別の話をしてしまうと、読み手はついてこれない可能性があります。

プライベートならまだしも、ビジネス上では1つのテーマが話し終わってから次に移る方が結果的にスムーズになるでしょう。

3. YES/NO の質問には最初に結論を述べる(結論、意見 → 理由、意図の順番)

上記例でも説明した通り、まずは結論を述べるということです。これは、リアルな場でも同じことですが、結論が出ない話し合いや打ち合わせは意味がありません。ただ参加者が何となく不安だからということで開催されるケースがほとんどです。その場合、何となくの安心感だけ手に入れて業務への改善が見られません。

結論を先に、次にその理由を述べていくというのは、テキストベースのコミュニケーションでも基本中の基本です。

4. 日付は、曜日だけで答えない

これは無意識にやってしまいがちなのですが、「来週の木曜日までに納品してください」といったケースです。

「木曜日」だけだと、勘違いする可能性を作ってしまいます。もちろんそうならないように、お互いに注意すべきなのですが、であるならば、初めから「4月9日木曜日に納品してください」と言えばいい話です。端折らずにきちんと伝えましょう。

5. 言葉を端折らない(主語、述語、目的語がないと指示や話が曖昧になる)

こちらもよく見かけるケースです。「いつ、だれが、何をするのか」をはっきり書くことです。もしチャットツール等で複数のテーマで話しているとき、これが結論として書いていないと結局誰もやらないことになります。

指示がハッキリしなければ動けないですし、曖昧な個所は質問して確認しなければ進められません。「いつまでに、誰が何をするのか」は抑えましょう。

 

6. 箇条書きを使って順番に話をする

これも簡単なことなのですが、意外とできない(やっていない)ことです。文章をダラダラと書くくらいなら、箇条書きにしてシンプルに伝えた方がよいでしょう。

二重否定のような文章は、一見読むだけでは分からないことも多いですし、ストレートに書くのが一番です。ただ、文章としてそれを書くと冷たい印象を与えるケースもありますので、箇条書きにしておくことで、ここはそういう書き方、表現なのだと理解してもらうことができます。

7.  全体として 5W1H を意識する

5番と重複する部分ですが、これを意識しないと自分の視点だけになり、話が分からなくなることがあります。「いつまでに、誰が、何をするのか」をはっきり書くことが大切です。

必要であれば、各種のチャットツールにあるリマインダー設定を利用しましょう。

5W1Hはコミュニケーションの基本

8. 多少冗長になっても、明確に書いておく

言葉を端折れば端折るほど、誤解は生まれやすくなります。たしかに会話の中では、端折って話ても伝わることも多いのですが(非言語情報が多いため)、テキストだけでやり取りしようとするときには、面倒ですが、きちんと書いておきましょう。

それによって余計な質問もなくなりますし、結果的にやり取りが一度で済みます。

9. テキストコミュニケーションは予想以上にコストと時間がかかるという前提でいる

またそもそも論、心構えとして「テキストによるコミュニケーションは、(意外と見えない)コストがかかるということも念頭に置いておきましょう。

これまでは、「隣にいるから話しかけたらすぐに終わる」「電話すればすぐに済む」という状況も多かったため、そのやり方に慣れている人も多いとは思いますが、チャットツールやメールでは、そうはいきません。その分、予測しながら書くようにしなければなりません。

10. ポジティブに書くのかネガティブに書くのか

これは書き手の思想に影響を受けますが、例えば何らかの報告などのケースでは、どうしても主観が入ります。そのため、ポジティブに書くのか、ネガティブに書くのかによって読み手の持つ印象は変わってしまいます。

よく「事実」と「意見」を分けて書くことを推奨されますが、チャット等ではそれらをテンプレ化してもいいかもしれません。

読み手の判断が変われば打ち手も変わってしまうので、特に注意が必要です。

テキストに振り回されないために

ここまでテキストによるコミュニケーションの注意点を書きましたが、これらを注意するだけでなくZOOM などを合わせて活用することもお薦めします。映像が入ると、非言語情報を発信/受信できるようになるため、リアルな場でのコミュニケーションに限りなく近くなります。

弊社でもオンラインでの商談では、ZOOM や Skype 等を利用しています。

オンライン商談の対応について

まとめ

テレワーク時代のテキストによるコミュニケーションは、これからの新ルールになるでしょう。その中でこれまで以上の仕事の成果を出すために、どういうポイントに気を付ければいいのかのご参考になれば幸いです。


「緊急事態宣言」発出による新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止の弊社対応について

平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

2020年4月7日(火)に日本政府から発出された「緊急事態宣言」を受け、弊社では新型コロナウイルス(COVID-19)の感染拡大防止として、弊社業務および弊社スタッフ、また関係者の安全確保の観点から、4月8日より、原則として全社員を在宅勤務(テレワーク)とさせていただきます。

お客様等やパートナー様へのご連絡(お打合せ等)につきましては、メールおよび ZOOM 等での対応となります。

 

オンライン商談の対応について

 

お電話による対応も承っておりますが、在宅勤務となっておりますので、お返事等が通常よりもお時間を頂くケースもございます。ご迷惑をおかけいたしますがどうぞよろしくお願いいたします。

なお、弊社のご提供する翻訳・通訳・ローカライズサービスにつきましては、元々オンラインで進めている部分も多いため、品質等に直接的な影響が出ることはありませんので、ご安心ください。

その他、ご不明な点やお問い合わせ等は以下よりご連絡をお願いいたします。

日々情勢が変化しておりますが、私どもも皆様と共にこの困難を乗り越えていきたいと考えております。ご迷惑をおかけいたしますがどうぞよろしくお願いいたします。


厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版 O-NET)への撮影協力について

2020年3月にオープンしました「厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版 O-NET)」において、弊社が「翻訳者」という職種で撮影のご協力をさせていただきました。

掲載ページ

トップページ

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/

「翻訳者」の紹介ページ

https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/87

出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(日本版 O-NET)

翻訳者という職業について

世の中には数え切れないほどの職業があります。翻訳者はその中のひとつの職業として確固たる地位があると考えています。

厚生労働省が運営する Web サイトにおいて、翻訳者という職業が掲載されているというのは、ある意味でその証左ではないかと思います。

「職業に貴賤なし」と言いますが、現実的には「いくら稼げるのか」「自分に合っているのか」「具体的にはどんなことをするのか」といったことは疑問としてあるはずです。

特に、これから「この世界に飛び込んでみよう、チャレンジしてみよう」という方々にとってはこの Webサイト内で様々な職業を検索しイメージすることは大変有意義なことだと思います。

翻訳者もそのひとつの候補として、新しい方々にチャレンジしていただくことで、業界がより良いものになると期待しています。

そして弊社としても、微力ながらもそのお手伝いができたことは大変光栄に思いますし、今後も日々精進してまいりたいと思いますので引き続きどうぞよろしくお願いいたします。


オンライン商談の対応について

世界的に蔓延するコロナウィルス対策のため、様々な企業や団体がイベントや展示会の中止や延期を発表しています。

弊社では、これまで企業様への訪問活動を積極的に行っておりましたが、この機会に ZOOM を利用した「オンライン商談」に対応しております。

オンライン商談のメリット

これまでも弊社ではオンラインでの商談やお打ち合わせを行っておりましたが、改めて整理したいと思います。

メリット①:時間や場所の選択肢が広がる

これまでは移動時間や、営業時間を考慮してお約束をさせていただいておりますが、ZOOMの場合には、ある意味でどこにいてもお打ち合わせができるため、時間や場所に制限されにくくなります。

メリット②:低コスト

ZOOM自体は無料での使用も可能です。移動などが無い分、余計なコストがかかりません。

メリット③:クリアな音声品質、映像品質

使ってみると分かるのですが、オンラインへの抵抗があったとしても、非常にクリアな音声、映像品質であるためすぐに慣れてしまうと思います。

必要な準備

商談に必要になるのは、ZOOM社の「ZOOM」です。こちらをお使いの PCにインストールしていただき、ミーティングルームを作ることでスムースにオンラインでのお打ち合わせが可能になります。

ZOOM

https://zoom.us/

カメラ

PC に内蔵されているカメラでも問題ありませんし、別売りのカメラでも安いものであれば、数千円程度で購入できるものもあります。またスマートフォンの場合には、アプリをインストールするだけでミーティングが可能です。

マイク

こちらも PC なら内臓のマイクでも問題ありませんし(テストは必要)、別売りのヘッドセットでも問題ありません。

※ご希望のお客様には ZOOM の簡単な操作方法などはお伝えし、弊社とのお打ち合わせをサポートさせていただきます。

「貴社のビジネスを止めない」ために

相次ぐコロナウィルスの影響により世界経済が大きく揺れております。リーマンショック以上という声や東京オリンピック開催自体も不透明な状態(2020年3月23日現在)になっていますが、だからといって完全にビジネスを止めてしまうと、今度は経済的な悪影響が出てしまいかねません。

「安全かつ、ビジネスを止めずに経済活動を継続する」ということを考えた場合、オンラインで進められるものはスピーディに進めていくことが非常に重要ですし、今後、ウィルスが収束したときこそ、スタートダッシュを決めるためにも今進められるものは進めていくことが必要になると思います。

お問い合わせフォームの備考欄に「オンライン商談希望」とご記載いただければ、弊社営業担当から折り返しご連絡させていただきます。

ぜひお気軽にお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。


「分からない人が悪い」という傲慢

ビジネスにおける「コミュニケーション」の神髄はどこにあるかといえば、「分からない相手にも伝わるようにする」ということだろう。また一方で「分からない人には分からなくていい」「分かってくれる人だけ分かってくれればいい」という論調があるのも事実だ。

これはどちらが正しいのだろうか?果たしてどのような結論を出すべきだろうか。

ビジネスにおけるコミュニケーションの目的は何か

まず上記の問いを考える前に、ビジネスに必要なコミュニケーションは、そもそも何のために行っているのだろうか。

一般企業で考えてみれば、よく人間の体で例えられる血液とも言える利益(お金)を上げなければ長期的には存続できないし、存続できなければ、真に価値あるサービスを社会に対して提供できない。また非営利団体や公的機関であってもそれは何らかの価値のある公共サービスを提供しているわけで、それには(入口は色々あるとして)当然お金がかかる。

つまり、あらゆる組織は適正にお金を投資し、それを回収するという活動に抗うことはできない。

このルールに則る以上、自社のビジネス(という呼び方が嫌ならサービスでも価値でもいい)をきちんと買い手や利用者に説明して納得、了解の上で使用してもらわなければならない。

至極当たり前のことで繰り返しになるが「お金を儲ける」という表現よりも「適正に投資して回収し、さらに投資する」活動をし続けなければならない。

それが未来の社会への投資の源泉となるからだ。新規投資によって新しいサービスやイノベーティブなテクノロジーが生まれ、人々の生活が豊かになっていく。これは世に多く存在する企業の経営理念に(表現の違いがあれど)共通して見られることであるし、利益を出し、その中から投資に回し、社会に貢献するというサイクルは、あたかも渋沢栄一の謳う「論語と算盤」に通じるものがある。

お金が第一ではないが、お金はなければならない。そしてそのために「ビジネスコミュニケーション」があるべきだろう。

コミュニケーションが取りにくいのはなぜか

さて、誰もが一度は「この人とはコミュニケーションが取りにくいな」と感じた経験はあるだろう。これには様々な要因が考えられる。

  • 相手が理解していない/理解できない
  • テーマが共有されていない
  • テーマの定義がされていない
  • テーマのゴールが共有されていない
  • そもそも伝える気が無い
  • そもそも聞く気が無い
  • 伝え方が下手
  • 使用言語が違う
  • 手段がずれている

など多岐にわたる。これらのうちどれかひとつが邪魔をしているというよりも、現実には複数の要因が絡み合っている場合が多いだろう。

これらの要因によってミスコミュニケーションを誘発してしまい、最終的にはエラーを引き起こす。

一方、「コミュニケーションが取りやすい」と感じる時はこの逆のことが起きているはずだ。例えばこんな会話はどうだろう。

「この打ち合わせの目的は、弊社サービスの解約率を 5% から 3% に下げることです。そのためにどんな手段や改善が必要になるか、意見を出しあいたいと思います」

さらに「会議の前日までに、1人1つ以上の改善案を共有ページに投稿して下さい」と具体的にすることや「2% 改善されると、粗利率も3%ほど改善されるため、今期の予算達成に大きく前進します。それによって支給されるボーナスもアップします」といった「自分のメリット」まで明確になっていれば、さらにモチベーションは上がるかもしれない。(あくまで分かりやすい例として)

ビジネスにおけるコミュニケーションでは、具体的で明確なゴールがなくてはならないのだ。

わざと難解な用語で逃げる人たち

コミュニケーションが取りにくいと感じるときは、相手の狙いや目的が見えず、どう対処していいのかわからないケースが多いはずだ。「結局、何が言いたいのか分からない」というのは不安でしかない。

上述のような伝え方は当たり前のはずだが、まれにそうならないケースや人がいる。

それはわざと難しい言葉に言い換えたり、自分に都合のよい解釈をしたり、揚げ足をとったりする人たちだ。こういう人たちの中には、残念ながら初めからコミュニケーションをとろうとは思っていないケースもある。

また、難解な用語を使っていてもその意味が共有されていないので、相手には「何となく」の雰囲気やイメージしか伝わっていないケースさえある。

結果的に(本人が意図しなくても)知識自慢になってしまったり、(本人が意図して)煙に巻こうということもあるだろう。

本来の目的である「ビジネスをスムーズに進めていく」という部分はないがしろにされてしまう。また「分かる人だけ分かってくれればいい」というスタンスも透けて見えることもある。

本当に「分かる人にだけ分かればいい」のか

正直なところ、翻訳もその一面は否定できないし、過去に実際にそういう発言をする人がいたのも事実だ。しかしビジネスをするなら、すべての人が、自分や自社のことを完全に理解してくれるわけではないのだから、その前提でコミュニケーションをとらなくてはならないはずだ。

そういう人たちは(残念ながら)、「分かる人」を自分たちの物差しで判断、評価すること自体が傲慢だということに気づかない。

ビジネスを進めるには、他者/他社との関係は絶対に必要であり、そこを「分からないならいいです」というスタンスで仕事をすれば、間違いなく世界は狭く、小さくなる。それではせっかくの技術も専門性も限定された使い方になってしまうし、社会の役に立つという目的からもそれてしまう。「相手が分からない、分かってくれないのだから仕方ない」と嘆く声も聞こえてくるが、実は「分からない人」にも2種類あることをご存知だろうか。

  1. そのことに詳しくないが、前向きに知ろうとする人(知る意欲がある)
  2. 知らないことを笠に着て放棄をする人(知る意欲がない)

 

後者の場合には、聞き手に問題がありそういう人はいずれ周囲が気づくし、自然と離れていくのでやがて自然淘汰される。そもそもこのタイプは自分のビジネスに対してコミットしていないので、上手く行っても行かなくても構わないと考えている。

そうではなく、私たちが懸命に伝える努力をしなければならないのは、前者の人間だ。

彼らに対して「分からない人には伝わらなくていい」というスタンスをとるのはいただけない。どうやったら分かるのかを考えていかなくてはならない。

ではどうすればいいのだろうか。

相手に伝える具体的な方法

相手にこちらの意図を伝えなければならない時、いくつかの具体的な方法があるのでそれをご紹介しよう。

相手の知識、経験レベルにかみ砕いて話をする

まず初めに専門用語は使わない。これ自体が実はとても難しいのだが、「中学生がわかる言葉で」とか「できるだけ平易な単語で」という部分に相当する。

業界用語や専門用語のオンパレードは、話している方は気持ちがいいが、同レベルの知識がない場合、相手には苦痛でしかない。例えば、お医者さんが患者さんに専門用語を使ってまくし立てて説明し、「だから明日手術しましょう」と言われてもまるで納得できないのと同じことだ。

そうではなく「親指程度のデキモノがあるので、それを切除します」といった言葉に置き換えてもらった方が(その手術が正当かどうかは別として)、患者は理解しやすい。

同意が得られなければ手術ができないように、ビジネスの世界でも契約を結んでもらうことはできない。「私に任せておけば安心だからとにかくサインして」というお医者さんは、自分自身は安心でも、患者側は良く分からないので不安になるし、結果として別の先生や別の病院に移ってしまうかもしれない。

※ただし 1点注意するとすれば、かみ砕いて伝えることの弊害は、情報がそぎ落とされる可能性を孕む。そのためしっかりとした補足説明が必要になるケースもある。しかし、現時点ではそれよりも全く伝わらないという事態が良くない。ビジネスにならないからだ。

例え話をする

相手が分かる例え話をすると理解を得やすい。相手が営業職なら、彼らの日々の業務に近い例えをすべきだし、相手の業種やビジネスモデルに当てはめて伝えたりすることが有効だ。特に無形のサービスなどは「具現化」してあげると伝わりやすい。

例え話は、「相手の知っているもの」とリンクさせることが重要なので、当然相手のことを知らなければならないし、自分自身のビジネスモデルなども抽象度を高めておかなければならない。そういう意味でも初見の場合にはハードルが上がるが、ある程度相手のことが分かってくれば「○○のようなものです」というのは伝わりやすくなる。

ストーリー(物語)にする

読んで字のごとくではあるが、これは非常に有効な手段のひとつ。「プロジェクトX」が受けるのも、そこには「ストーリー」があり、共感しやすいからだ。「専門的なことは良く分からないけど、とにかく伝わってきた」ということは十分に有り得る。

数字で話す

ふわっとした、感覚を表現する言葉は沢山あるが、それらを多用すると話自体がぼんやり、ふわっとしてしまい、何だかわからないので数字を入れて話をするとグッと内容が引き締まる。例えば、部下からの報告で以下の2パターンがあるとする。

A:「今月は10件のお問い合わせがありました」

B:「今月の問い合わせは結構多かったです」

(実はどちらも同じ件数だったとしても)どちらが分かりやすいか、また報告の形をなしているかは一目瞭然だ。上司の安心感が違う。

コミュニケーションは「言語」だけではない

このように伝える手段はいくつかあるが、コミュニケーションにおいては言語だけがすべてではないということも知っておくべきだろう。

ノンバーバル コミュニケーション(Non-Verbal Communication)という言葉をご存知だろうか。これは、言語以外の部分=非言語によるコミュニケーションであり、たとえば仕草や態度、声などが相当する。いわゆるボディランゲージに近い。

商談などはノンバーバルな部分が重要なのは言うまでもない。その証拠として、身だしなみや態度、立ち居振る舞いの研修や講座が存在している。

伝えるというのは、相当に奥深いことが分かるだろう。


【コラム】

弊社の業務(翻訳や通訳)でも、「分からない人は分からないで良い」というスタンスをとるシーンを目撃するが、実はこれ自体に非常に矛盾を感じる。

何故なら翻訳や通訳というのは異なる言語間を「伝える」仕事だからだ。伝えることが目的のサービスにも関わらず、伝わらないと「分かる人だけ分かればよい」というのは本末転倒だろう。

極論だがたとえ話として、生まれたばかりの赤ちゃんに契約書の内容を伝えるのは不可能に近いが、大人同士、海外との取引であっても、ビジネスの作法や商習慣に多少の違いはあれど正確に翻訳すること、必要であれば申し送りをつけたり(クライアント側で)補足説明やたとえ話を含めたりということはできる。

それによって文意が伝わり、ビジネスが推進されることが大切なはずなので、「分からない人が悪い」では仕事が進まなくなってしまう。

翻訳は「手段」であって「目的」ではない

 

コミュニケーションの根底にあるもの

これはビジネスに限った話ではないかもしれないが、コミュニケーションで最も重要なのは「共感」だといわれる。例えば、犬や猫などのペットと話がしてみたいと思ったり、海外旅行にポケトークを持っていくのも、多くの SNS の存在もすべて人間同士、人間と動物、人間とAI などの「つながり」、そして「共感」を得るためだといえる。

コミュニケーションに「共感」があるからこそ、その「関係性」自体が自身の人生を豊かにしてくれる。それはビジネスでも同様だろう。社会に役に立つサービスや商品はひとりでは作れないのだから。

だからこそ、「分からないのが悪い」「分かる人だけ分かればいい」となるのではなく、「共感」を得るべくコミュニケーションに対して努力しなければならないのだろう。


翻訳における「ゲームの世界観」をどう表現するのか問題

弊社では、ゲームアプリ等の翻訳サービスも行っておりますが、その翻訳プロセスの中でも非常に重要になるのが「世界観」です。

この「世界観」を多面的に、且つ深く理解しないと「お客様が本当に望む品質」を作ることが難しいと考えています。

そこで今回はこの「ゲームの世界観」というテーマを、翻訳という側面から考察したいと思います。

ご依頼時に多い「世界観」の翻訳やリライト作業

冒頭でお伝えした通り、まずゲーム開発会社のお客様とお話しすると、必ずと言っていいほど出てくるフレーズがこの「世界観」というキーワードです。お客様からはこのようなご相談があります。

「今回のゲームアプリの世界観を踏まえて翻訳してほしい」

「自社スタッフが翻訳したが、ゲームの世界観を理解した上で文章をブラッシュアップしてほしい、リライトしてほしい」

お客様のおっしゃっている「世界観」とはいったい何のことを指しているのでしょうか?

これはゲーム業界共通の用語で、誰もが同じ意味で使っているのでしょうか?それとも会社ごとに違うのでしょうか?そして翻訳会社としてどう受け止めるべきキーワードなのでしょうか?

これを理解しないと、本当の意味で、上記のお客様のご要望に対応することができません。

「ゲームの世界観」とは何か

「世界観」という言葉を検索するとこのような説明があります。

Wikipedia:世界観

世界観(せかいかん、Weltanschauung)とは、世界を全体として意味づける見方[1]・考え方のことである。人生観より広い範囲を包含する[1]。単なる知的な理解にとどまらず、より情意的な評価を含むものである[1]。情意的な面、主体的な契機が重要視される[2]

この説明ですと仰々しい側面は否定できません。いささか哲学的です。しかしどうやら「ゲームの世界観」という言葉を理解するには、これだけだと完全にマッチしないようです。

次に「ゲームの世界観」で検索した場合、以下のようなサイトが表示されます。

ここでは、「コンセプトアート」というキーワードも登場します。

Togetter:「ゲーム性」と「世界観」、重要なのはどっち?

https://togetter.com/li/133180

こちらは、世界観そのものの説明ではありませんが、「ゲーム性」という点もポイントだと述べています。確かにそうですね。

ここで改めて考えてみましょう。

一体、お客様はどういった意味で「世界観」という言葉を使っているのでしょうか?

色々なサイトを見てみても、どうやら「世界観というのはこういうことだ」という明確な答えは無いようです。

そうではなく、どちらかというと、「世界観」とはこういうものだと断定するのではなく、多くの要素が集まった集合体が「世界」を作っていると考える方がしっくりきます。

それらひとつひとつの要素がそれぞれ相互にどのように作用し合うかという部分で、求めるべき「世界観」が決まるのではないでしょうか。

例えば、以下のような要素です。

これらを無限に組み合わせていくことで独特の世界は生まれます。そしてその世界を見て、どう感じるか/どう感じてもらいたいかが「世界観」なのではないでしょうか。

ということは、Wikipedia にも記載されているやや哲学的な「情意的な面、主体的な契機が重要視される」という部分も間違っていないということになります。

つまり言い換えると、世界観というのは、実際には明確な定義がなく、「主観的な感覚が優先されるもの」だということです。人々がまたはそのゲームタイトルを見た時、デザインを見た時、そのゲームのストーリーやキャラクターをプレイしてみた時に認知する「感覚」だということです。

なお、「世界観」の「観」とは「観念」のことですが、この「観念」というのは哲学用語です。

https://ja.wikipedia.org/wiki/観念

観念(かんねん、英: idea、希: ιδέα)は、プラトンに由来する語「イデア」の近世哲学以降の用法に対する訳語で、何かあるものに関するひとまとまりの意識内容のこと。元来は仏教用語。

 

Weblio 観念(かんねん)とは何?

https://www.weblio.jp/content/観念

人間が意識の対象についてもつ、主観的な像。表象。心理学的には、具体的なものがなくても、それについて心に残る印象。

このように「主観的なもの」が観念だとすれば、その「世界観」というのは、ゲームのキャラクターや彼らが存在する世界、人々の性格や特徴、法、生活などあらゆるものごとが、あるひとつの方向性でまとまった「状態」であるとも表現できます。

ただし個々人の主観だけに左右されないためのある一定の枠組みは必要であり、それこそが圧倒的に作り手のクリエイティブなアイデアが具現化していなければならない「世界」なのでしょう。

「ゲームにおける世界観」とは、つまり非常に主観的な要素を含んでいるのだと言えます。

「世界観」を踏まえた文章の翻訳やリライト

では、これらを踏まえて「翻訳やリライト」について考えてみます。

文章には「好み」があります。例えば、翻訳としては正しくても、「読み手の好みに合ってない」と言われることは少なくありません。

また、ある文章を書きかえた場合(リライト)でも、その後の文章が洗練されているかどうかには、様々な基準があります。

例えば、「翻訳くささが抜けている」とか、「忠実ではないけれど意味を捉えて流暢になっている」とか、「冗長な表現が改善されている」などです。

しかし、大前提として、そもそも文章に100点満点はないのです。その文体が好きな人、嫌いな人は必ずいるからです。村上春樹が好きな人もいれば、肌に合わない人もいるわけです。それはどちらも間違っていないはずです。

では、一体どうやって世界観に基づいた文章(セリフなど)がきちんと翻訳されている、リライトされていると判断するのでしょうか?

それを最初に判断するのは誰なのでしょうか?

そうです、それはもちろん原稿を書いたシナリオライターです(社内、社外問わず)。

※ユーザが読み、判断、評価できるのは、製品がリリースされてからの話です。

では、そのシナリオライターによって書かれた文章(仮に日本語とする)を、英語に翻訳する際、オリジナルの日本語文章を正確に翻訳することはできるのでしょうか?または、リライトすることはできるのでしょうか?

答えとしては「できる」と言えます。そういう人材は確かにいるからです。しかし、仮にできたとしても非常に難易度の高い作業のため、限られた人材だと言えます。

これまで説明してきたように「世界観」は主観性の高いものだからです。その登場するキャラクターの性格、価値観、それに基づく成長過程、経験から出る口癖(特にセリフなど)を完全に理解するのは困難だと言えます。もしかしたら、開発会社内でも統一の世界観を持つというのは大変なこともあるのかもしれません。

世界観を理解していれば、翻訳やリライトはできるはずです。しかし、その「理解」が「主観的」な要素が強くなってしまう場合や、世界を構成する要素が非常に多く、すべてを理解することが難しい場合、読み手からは「理解していない」と判断される可能性もあります。

これはまさに文章における「好み」と近いものがあると言えます。

文章はそのゲームの品質を大きく左右する重要なパーツ

このように、ゲームの世界観を理解して行う翻訳やリライトは、非常に難易度の高い作業だということが分かると思いますが、だからこそ「文章」が非常に重要なパーツだと言えるわけです。

これらの文章はそのキャラクターや世界観の「意志」そのものだからです。例えば、「このキャラクターはこういう話し方を好む」「この主人公は、こういう口癖や語尾になる」というのは、事前に設定があるはずです。

この部分をアウトソースしていくのは、実は簡単なことではありません。

ゲームプレイヤーは、翻訳されたそのキャラクターの言い回しや口癖などを「世界観」として捉えて楽しむわけですから、そこに向かっていくためには、背景(=世界観)の理解なしには難しいでしょう。

ネイティブチェックとの違い

一方、「自社で翻訳したけれど、英語として正しいかどうかチェックしてほしい」というリクエストも少なからずあります。しかし、ゲームに限っては、単純なネイティブチェックにならないこともあります。

弊社の場合、一般的なネイティブチェックは以下のように規定しています。

ネイティブチェック

また、「ネイティブチェックの真実」という記事も掲載していますのでよろしければご覧ください。

ネイティブチェックの真実

つまり、お客様の本当のニーズは「世界観を踏まえて英文をチェックしてほしい」ということだったりするわけです。

こうなると弊社の定義するネイティブチェックの範疇には入らず、どちらかというとリライトのような作業になってしまう可能性があります。もちろんこれらは個別に精査した上で切り分けが必要ですが、切り分けたところで実現できるかどうかというのは分かりません。

例えば、「この要素とこの要素を満たしていれば、このゲームの世界観になる」という基準が言語化されていなければ、単純に感覚的な話になってしまうということです。

ゲームの世界観を守っていくために

とはいえ、お客様の理解度を100とするなら、90や95くらいまで背景を理解して翻訳したり、リライトすることができる人も(多くは無いですが)存在します。

ですから、弊社としては無料トライアルを実施し、お客様の望む「世界観」にできるだけ近しい品質を作り出せる人をアサインしたり、ゲームの背景やキャラクター設定など詳細にお伺いしたり、また場合によってはトレーニングに参加したりと、「そのゲームの世界に入っていく」ことを愚直に繰り返すしかありません。

確かに時間がかかるかもしれませんが、しかし、せっかくアウトソーシングし、コストも時間もかけていくのであれば、この点は手を抜かずに取り組む必要があると考えています。また一方で、単純な「テキスト文章」ではなく、キャラクターの行動に直結するものなのですから、そういった点からもこだわらなくてはならないのではないでしょうか。

「世界中のプレイヤーのために」

その上で、開発プロセスにおける LQA をしっかり行い、ギリギリになりがちなスケジュールをやり繰りしていくことで、日本語版だけでなく英語や中国語などの多言語版ゲームも高い評価を受けるわけです。

私たちは、お客様の持つ「自分たちが開発したこのゲームを、世界中のプレイヤーに体験してほしい」という想いを痛切に感じています。

だからこそ、その「世界観」を理解した上で、弊社の翻訳サービスをご提供できればと考えています。

  • どのようにアウトソーシングするのか?
  • そもそも、本当にアウトソーシングしていいのかどうか?

このような視点を持って弊社のような翻訳サービスをご利用いただくことで「ゲームの世界観」を保持しながら、世界に向かって発信することができるのではないでしょうか。

 


翻訳に求められる日本語力とは

高まるクライアントからの要求レベル

ここ数年の翻訳業界の動きとも言えますが、求められる翻訳のレベルがどんどん上がっています。厳密に言えば、翻訳業界のレベルが上がっているというよりは、その先のクライアントの訳文に対する要求水準がどんどん高くなっているということでしょう。

「こういう翻訳をしてほしい」「このままだと使えない」という声など、ニーズがかなり細分化されています。多少なりとも恣意的なものもあるかもしれませんが、それでも全体を見ると、翻訳に求めるものは高くなっていると言えるでしょう。

ではいったいなぜこのように求められる日本語レベルが高くなるのでしょうか?

最近では、「マーケティング翻訳」や「クリエイティブ翻訳」といった言葉が登場していますが、これらを考える上で、このあたりもヒントになりそうです。

マーケティング担当者に必須の「マーケティング翻訳」とは

 

マーケティング翻訳

「マーケティング翻訳」や「クリエイティブ翻訳」と言う言葉が台頭している背景には何があるのでしょうか?

なぜ要求レベルが高くなるのか

これらはいくつもの要因があると考えられますが、そのうちのいくつかをご紹介します。

あらゆる言語におけるテキストの飽和状態

特に Web が特徴的ですが、ネット上には様々な情報が溢れています。日々量産され、その質は情報の正当性の有無という点だけでなく、文章の質についてもピンキリだと言えます。だからこそ、Google などは「常にアルゴリズムを改善してユーザにとって有益な情報を提供している」わけです。

実際のところ、ピンでもキリでも、テキスト情報が溢れかえっている状態で、私たちだけでそれらをフィルタすることはできません。Google のようなプラットフォーマーが確かな技術で、ユーザが求める結果を表示してくれるからこそ、飽和状態のテキストの海から、べターなページを見つけることができるわけです。

そして、そのページとして上位に表示してもらうためには「日本語で書く文章」というのは切っても切り離すことはできません。だからこそ日本語の表現が重要になるわけです。

Googleなどの検索エンジンの検索アルゴリズムの進化

あらゆる産業が、Web に乗り出しています。Webなら世界中からアクセスを集めることもできますし、また選んでもらうこともでき、ビジネスの拡大の可能性を広げてくれます。また、今やクラウドや EC サイトに代表されるように、Web で完結するようなサービスも乱立しています。

この状態を Google は精査し、評価していきます。「この内容は信頼に値するものなのか」「この内容は検索上位に表示させてもいいのか」「それはユーザの役に立つのか」を複雑なアルゴリズムを用いて検証しています。

コンテンツ SEO はいまだ重要(画像や動画よりも)

Google Discover という技術があります。これは、Google がユーザが興味を持つようなコンテンツを提供してくれる仕組みです。

Google Discover

https://support.google.com/webmasters/answer/9046777

2019年注目のサービス「Google Discover」 仕組み、SEOへの影響、最適化手法

https://ascii.jp/elem/000/001/794/1794698/

これらは、検索しなくてもユーザにとって有益な情報を提供してくれるということになるため、有益な情報=「内容の信頼性のある、分かりやすい文章で書かれた日本語」でなければならないということです。

つまり、「コンテンツの質」は相変わらず重要であると言えます。

一方、画像や動画といったテキスト以外のプラットフォームも重要度が増しています。

これは、Google 以外のプラットフォームでも同じような方向に進むでしょう。ユーザに使用されない検索エンジンではそもそもユーザが使用しないからです。

現状ではテキストを中心とする Web サイトが基本です。

日本語力がなければ生き残れない時代はすぐそこに

このように、日本語力と内容の信頼性の双方のバランスがなければ、コンテンツとして評価されにくくなっています。

上記は Web を例にとりましたが、印刷する書籍などはより一層日本語の質を求められますし、誤訳や訳抜けがないこと以上の品質はもはや当たり前の世界だと言えます。

チラシでもポスターでも、ドキュメントそれ自体が一人歩きする類のものは、日本語の質が圧倒的に重要です。

さらに現在は、機械翻訳(NMT)の進化なども著しい進化を遂げています。人間と機械の違いはその「文脈」「意味」にあると言われますが、実際、機械翻訳でも文脈に違和感のない翻訳文が出始めています。

このように考えると、翻訳という仕事はあらたな局面を迎えているのかもしれません。

「日本語力」とは何か

これまで述べてきたように、レベルの高い日本語が求められているというのは理解できますが、それは共通した基準があるのでしょうか?

マーケティング翻訳に限らず、文章には「好み」があります。読み手の感覚で「好き嫌い」を決めてしまっているとすれば、翻訳にせよ、ライティングにせよ、それをすべて網羅するのは不可能と言えます。

だからこそ、その「好み」となる直前まで、つまり「良い文章の基礎」を徹底的に抑えておくことは重要です。

翻訳でいえば、誤訳や訳抜けがないことに加え、そのドキュメントの専門性を理解して翻訳していること、誰が読むのかを理解してできるだけ訳語を選んでいくこと、そして全体の流れを崩さない事などが重要です。

しかし、どこかのタイミングで「好き嫌い」が入ってしまう場合、正確であっても「読みにくい」と評価されてしまうことも無いとは言えません。実際の現場では、この「好き嫌い」もマッチすると、お客様からの評価が高くなるという部分は(残念ながら)否めません。

※ただ、これらを「日本語力」として定義するのは困難だと言えます。

上述のように、「読みやすい文章、読みやすい日本語とはどういうものか」をしっかり定義しておくことが大切です。それが「日本語力がある」ということになります。

どうすれば日本語力を養えるのか

では、実際にどうすればその「日本語力」を身に着けることができるのでしょうか。

「美しい日本語、読みやすい日本語」といったキーワードで検索すれば、(それこそ Google が評価したであろう)サイトが出てきますし、Amazon でオススメの書籍が出るかもしれません。そこからヒントを拾ってもいいですし、ルールを体系化しても良いでしょう。

ただもっと大切なのは、沢山の文章を読み、自分で書いてみる(翻訳してみる)ということでしょう。量をこなしていく中で、文章力は格段にレベルアップしていきます。

愚直に鍛錬を積むしかありません。これは王道です。近道はありません。文章が上手な人は、センスうんぬんの前に、推敲し圧倒的な量を書いています。その量が、自信となりさらに良い文章を書くことに繋がっていきます。

日本語を沢山読むこと、そして自分でも沢山書いてみること。結局、日本語力というのはこういった地道な努力の積み重ねでしか身に着けられないのかもしれません。

日本語を学習することの大切さ

将来、AI や機械翻訳がその技術を駆使して書く文章は、これらの努力を一瞬にして抜き去ってしまう可能性はあります。ただ、その時が来るのはまだ少し先でしょうし、上手な文章を書ける人は、クリエイティブな面だけでなく編集能力もありますし、すべての努力が無駄になるという事はないでしょう。

身につけたものは誰も奪うことができません。

また、実はこれは英会話という点でも似た現象が起きています。それこそ、ここ最近のインバウンドブームもあり、英会話はポケトークのようなツールを使えば、特に自分で勉強する必要はないという意見もあります。

確かにそれ自体は否定しませんが、しかし果たして本当にそれだけなのでしょうか?ではなぜ英会話ビジネスが成り立っているのでしょうか?

弊社では「エグゼクティブ英会話 Be Confident」 をご提供していますが、やはり一定のニーズがあるのは間違いありません。通訳でもない、市販の翻訳ツールでもない、ビジネス英会話にニーズがあります。

エグゼクティブ英会話 Be Confident

https://www.trivector.co.jp/beconfident/

それとも、いつの日にか、英会話をはじめとした言語サービスはこの世から消えてなくなってしまうのでしょうか?

ただ少なくとも、日本語を学ぶことは、翻訳に限ってだけでなく、ライターという職業でも、インハウスの制作部隊でも、これからもその重要性は変わらないのだと思います。すべてを AI に代替することはできないためです。

そういう点からも、翻訳の日本語の精度は大切ですし弊社もより一層力を入れなければならないポイントだと痛感しています。

日本語力を高めることは、現代のクライアントのニーズにそのまま応えることにもなりますし、飽和状態のテキストの中にキラリと光る文章があれば、それは価値があると言えるでしょう。

※最後は宣伝になりますが、クリエイティブ翻訳やマーケティング翻訳を中心に、翻訳者募集中です。

翻訳者およびライター募集

 

※今回の内容は「日本語」というフレーズを「多言語」に置き換えて読んでいただいても同じです。