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そのフィードバックは大間違い?訳文の品質を向上させるためのフィードバックとは

スタッフSです。

翻訳の仕事では、お客様とのやり取りが複数回にわたることもありますが、それは訳文をお客様のご希望の形に合わせていくためであり、「お客様がご希望の訳文品質」を作ることにほかなりません。

翻訳の目的は、お客様のチェック作業が楽になり、最終的には翻訳業務をアウトソースするコストパフォーマンスが向上することでしょう。

翻訳は「手段」であって「目的」ではない

そのためにはこの一連の「フィードバック」をしっかり定義しておく必要があります。

今回は、納品後の「フィードバック」について、翻訳会社の視点とお客様の視点の両方から見ていきたいと思います。

そもそもフィードバックとは

フィードバック(FeedBack)とは、もともと制御工学で使われていた用語で、出力された結果を入力側に戻し、出力を調整することを指します。

派生して、あらゆる分野でフィードバックという言葉を使うようになりました。翻訳やローカライズにおいても、同様の意味でお客様からのご指摘やご指示というニュアンスで使用しています。

フィードバックは非常に重要なプロセスです。なぜなら、これは品質改善に直接影響するプロセスだからです。

一方、「アンケート」や「お客様の声」などがあります。作り手にとって第三者による使用感、感想といったものは製品やサービスの改善のヒントとなることが多く、あらゆる業界で「現場の声」「使用者の声」や「アンケート」などを重要視しているのは言うまでもありません。

お客様からの反応はどちらも大切なのですが、フィードバックの場合には、納品後に訳文を戻していただく時から活用することができます。

特に初めてのお取引となる場合にはとりわけフィードバックは不可欠な要素であり、フィードバックをもとにした品質改善を行うことで、次回以降の翻訳やローカライズの品質やサービスの向上に役立てることが可能になります。

つまり、「ここが悪かった」、「ここをこうした方が良いのではないか?」という点において、お客様から具体的な指示をいただければ、それらをすべて検証し、次回以降に生かすことができます。

間違ったフィードバックの方法

まずはじめに、間違ったフィードバックの具体的な例をあげてみましょう。

間違った形でフィードバックをしてしまうと、その内容によっては、かえってミスが発生する、混乱を招くなど、結果的にお客様にご迷惑をおかけしてしまうことも少なくありません。

もちろん、そういったことのないように翻訳会社側も努力していますが、どうしても確認事項が増えてしまったり、ご希望の形になるまでに時間がかかったり、またあまりご満足いただけないこともあります。

その典型的なフィードバックをご紹介します。

例1:手書きで原稿に赤入れする

翻訳会社から納品された原稿をプリントアウトし、赤ペンで修正箇所を記入した。それを翻訳会社へPDFで送った。

頻度としてはそれほど多くはないのですが、しかし未だゼロにならないのが手書きによるフィードバックです。紙の原稿のお仕事の場合、どうしても手書きになってしまいがちです。たしかに、校正やチェック作業というのは、印刷してから行う方が間違いを見つけやすかったりするのは事実ですし、修正箇所を手書きですぐに書き込めることは便利だと言えます。

しかし、実はこれをそのままPDF化してお送りいただくと、修正ミスや抜け漏れが発生しやすくなってしまうのです。

理由は3つあります。

ファイル内検索ができない

手書きの場合、ファイル内検索ができないため、似たような文章が多くあるときには、該当箇所の特定に時間がかかります。

手書きが読めない

これはなかなか申し上げにくい点ですが、修正指示が走り書きのような文字だったり、省略形で記入されていたり、修正範囲が曖昧な場合など、どこをどう直せばいいのかがハッキリしないものもあります。その場合、読めなかった箇所については再度お問い合わせすることになり、結果的にお客様にご迷惑をおかけすることも少なくありません。

修正指示をコピペではなく入力しないといけない

これもよくありますが、修正指示がデータであれば、いったんそれをコピペして確認することもできますが、入力しなければならない時にはタイプミスの可能性を発生させてしまいます。

これらは純粋に修正作業ということではなく、余計な時間がかかってしまうため、手書き原稿よりは、PDF等にコメント機能を使用してフィードバックしていただくほうがより効率的です。

例2:修正意図がわからず、充分な確認が取れない

納品された訳文(英語)を読んでいたら変更したい単語があったので、訳文を消して(上書きして)入力しなおしたファイルを翻訳会社へ送った。

お客様の社内で、英語の堪能な方やネイティブの方にチェックして頂くこともあります。当たり前の話ですが、ネイティブがチェックを行う方が精度は格段に上がりますし、修正したい単語があれば、単語を直接修正したほうが効率的です。

しかし、納品原稿を上書きしてしまうことはお勧めしておりません。

その理由は、弊社側では「なぜこの単語の方が良かったのか」、「どういう意図があって修正されているのか」が読み取れないためです。そうなると私たちが出来ることと言えば、「英語としておかしくないか」という観点でのチェックになってしまい、内容への理解は及ばないことになります。

以下の例をご覧ください。

正しい修正指示の入れ方の場合、「どんな意図をもって修正しようとしているのか」が明確なため、翻訳会社側にもその修正の妥当性が判断しやすくなります。

そうでない場合には、翻訳者は原稿から読み取れる情報や調査を行い、内容理解を深めた状態で翻訳作業を行いますが、お客様側で修正した箇所が、どのような意図で修正されたのか、どんな基準で修正されたのかが分からないと、どうしても「英語として不自然でないかどうか」という表面的な確認になりがちです。

例3:ファイルを上書きする

お客様側で上書きされたファイルをお戻しいただくと、「どの部分が修正されたのか」が分からないため、まずは場所の特定から進めなければなりません。これは非常に非効率で、例えば 100ページにわたるマニュアルの場合、100ページ分を納品時のファイルと比較しなければならないからです。

「どこを変更したのか」がはっきり分かる状態でお戻しいただく必要があります。

例4:仕様が変更になってしまう

原稿作成者とチェッカーが別で、仕様の共有が行われておらず、修正箇所が全文に及んでしまい、翻訳しなおすことになった。

チェッカーがプロジェクトの概要を理解せず(または知らずに)訳文をチェックする場合、どうしても主観性が大きく入り込んでしまいます。

仮にチェッカーから「納品された訳文が全く使えない」というコメントが入っても、実はそれには理由があったりすることも少なくありません。コスト削減のため過去の訳文を流用するような指示があったとか、また、産業翻訳の大前提である、「原文に忠実に」という作業許可を頂いていたのに、原文から大きく乖離した訳文に修正してしまったり、といったケースは枚挙にいとまがありません。

こういった事態の場合、最初の仕様の共有をするところから始まり、その上で、訳文をどう修正するのかの方針を改めてお客様と決めなくてはなりません。

プロジェクト中の仕様の変更は、品質だけでなく金額や納期に大きな影響を与えるため、極力避けるべきですが、チェッカーの方のご意向などが強い場合には修正箇所が全文に渡り、使う単語や表現などを大きく方向転換しなくてはならないため再度翻訳作業を行わざるを得なくなります。

これでは、作業時間もコストも大きく無駄になってしまいます。

翻訳では、使用用途や完成イメージを共有するということはとても重要なポイントです。例えば、日本語だけで考えてみても「見出し」と「本文」では役割が違います。

「見出し」は一目見て内容がわかる事を「本文」は情報を正確に伝える事を目的としています。

目的が違えば、言葉選びや表現が変わってくるのは当然ですが、こういった(ある種細かいことですが)仕様の変更は、訳文全体に大きな影響を与えることになりますので注意が必要です。また、これはどの言語でも共通の注意点です。

スムーズなフィードバックのための3つのポイント

ではどうすればスムーズなフィードバックができるのでしょうか。ポイントは 3つあります。

ポイント1:コメント機能を使用する

Word、Excel、PDFなどの納品したファイルには「コメント機能」または「変更履歴機能」を使い修正箇所を指摘する

正しい修正指示の方法

 

ポイント2:修正意図を記載する

修正意図(なぜ修正したいのか等)が明確にわかるように元の言語で記載いただき、その上で使いたい単語がすでにある場合は「元の言語+修正したい単語」とセットで記載する

ポイント3:仕様を共有する

複数名による作業(執筆者:日本人、チェック担当者:ネイティブスピーカーなど)になる場合は、完成イメージや目的を必ず社内でも共有する(同じ方針でチェックする)

あらかじめ決められるものはしっかりと決めておく(特にプロジェクトの根幹にかかわるもの)ことが重要です。

フィードバックはその重要要素のひとつでもありますので、以下の記事等もご覧いただき、フィードバックを送っていただく際の参考にしていただければと思います。

翻訳、ローカライズのフィードバックの重要性


オンライン商談の対応について

世界的に蔓延するコロナウィルス対策のため、様々な企業や団体がイベントや展示会の中止や延期を発表しています。

弊社では、これまで企業様への訪問活動を積極的に行っておりましたが、この機会に ZOOM を利用した「オンライン商談」に対応しております。

オンライン商談のメリット

これまでも弊社ではオンラインでの商談やお打ち合わせを行っておりましたが、改めて整理したいと思います。

メリット①:時間や場所の選択肢が広がる

これまでは移動時間や、営業時間を考慮してお約束をさせていただいておりますが、ZOOMの場合には、ある意味でどこにいてもお打ち合わせができるため、時間や場所に制限されにくくなります。

メリット②:低コスト

ZOOM自体は無料での使用も可能です。移動などが無い分、余計なコストがかかりません。

メリット③:クリアな音声品質、映像品質

使ってみると分かるのですが、オンラインへの抵抗があったとしても、非常にクリアな音声、映像品質であるためすぐに慣れてしまうと思います。

必要な準備

商談に必要になるのは、ZOOM社の「ZOOM」です。こちらをお使いの PCにインストールしていただき、ミーティングルームを作ることでスムースにオンラインでのお打ち合わせが可能になります。

ZOOM

https://zoom.us/

カメラ

PC に内蔵されているカメラでも問題ありませんし、別売りのカメラでも安いものであれば、数千円程度で購入できるものもあります。またスマートフォンの場合には、アプリをインストールするだけでミーティングが可能です。

マイク

こちらも PC なら内臓のマイクでも問題ありませんし(テストは必要)、別売りのヘッドセットでも問題ありません。

※ご希望のお客様には ZOOM の簡単な操作方法などはお伝えし、弊社とのお打ち合わせをサポートさせていただきます。

「貴社のビジネスを止めない」ために

相次ぐコロナウィルスの影響により世界経済が大きく揺れております。リーマンショック以上という声や東京オリンピック開催自体も不透明な状態(2020年3月23日現在)になっていますが、だからといって完全にビジネスを止めてしまうと、今度は経済的な悪影響が出てしまいかねません。

「安全かつ、ビジネスを止めずに経済活動を継続する」ということを考えた場合、オンラインで進められるものはスピーディに進めていくことが非常に重要ですし、今後、ウィルスが収束したときこそ、スタートダッシュを決めるためにも今進められるものは進めていくことが必要になると思います。

お問い合わせフォームの備考欄に「オンライン商談希望」とご記載いただければ、弊社営業担当から折り返しご連絡させていただきます。

ぜひお気軽にお問い合わせください。どうぞよろしくお願いいたします。


翻訳は「手段」であって「目的」ではない

弊社は主に「コミュニケーションサービス」を提供している企業ですが、そのうち、翻訳や通訳といった言語サービスを中心にご提供を行っています。

お客様からサービス提供への対価をいただきながら、経済活動を行っていますが、時折、そこに該当しないケースがあります。より大きな目的(弊社の場合には経営理念の実現)の場合であれば、該当しなくても(長期的には整合性が取られるため)問題ありませんが、以前にはそうでないケースも散見されました。

このあたりはもしかしたら業界構造や業界の変化にも関連しているかもしれません。

翻訳の功と罪

今回はビジネスでついつい「勘違い」してしまいがちな点について考察します。

陥りやすい「手段の目的化」

今はもうほとんどありませんが、以前に多かったのは「手段の目的化」です。翻訳や通訳サービスは、それを利用するクライアントのビジネスコミュニケーションをスムースにするためのツールのひとつであるべきで、それ自体が目的になってしまうのは本末転倒です。

具体的には、翻訳者の作る訳文がクライアントが求めるものとずれ、クレームになる場合などを指します。プロの翻訳者が行なう翻訳作業なのですから、ある一定の精度があるはずです。にもかかわらず、どうしてクレームになるのでしょうか?

考えられる原因はいくつかあります。

  1. 翻訳者の実力不足(一定の精度が無い訳文だった)
  2. 翻訳会社のヒアリング不足(営業窓口の力不足)、不適切なアサイン(人には向き不向きがある)
  3. クライアントが翻訳以上のものを求めている
  4. クライアントの好み(恣意的なもの)
  5. 納期等のその他の条件

 

これ以外でも、できない原因はあげればキリがないので、このあたりにしておきますが、いずれにしても様々な原因でクライアント期待とは違うものが納品されてくればクレームになる場合があります。

つまり、上記のような点が「ずれているから」起きてしまうトラブルやクレームが一定数存在します。

いったい何のために翻訳するのか?通訳するのか?

手段を目的化しないために、最初から最後までブレてはいけないのは、この翻訳、通訳の目的は何か?いったい何のためにクライアントは翻訳や通訳を利用するのか?ということです。

これは翻訳会社としてもしっかりヒアリングしなければならない部分ですし、それをコーディネーターから的確に翻訳者に伝えなければならない点です。

逆に、それをしっかりと汲み取って訳文を作ったり、通訳していくことができれば、理論上は大きな齟齬というのは出ないはずです。

※特に通訳の場合には、現場での対応になり、クライアントの担当者と直接打ち合わせができることも多いため、本来の目的を確認しやすいと言えます。

どの企業も、どの業界でも共通しているのは、ビジネスのコミュニケーションをスムースにして期待する成果を得ることであり、それを達成するために私たちは翻訳や通訳サービスを提供することで何ができるのか?ということです。

これを見失ってしまうと、クライアントの期待する翻訳や通訳サービスにはなりません。誤解を恐れず言えば、「作り手の独りよがりのサービス」になってしまうのです。

翻訳や通訳というサービスは、限りなく商品に近いところにあるために、ついつい勘違いしてしまいそうですが、残念ながらそれ自体は目的にはなりません。もし「翻訳すること」自体が目的であれば、それはビジネスではなく、ボランティアや趣味、また自分自身の勉強のためであることがほとんどではないでしょうか。(ちなみに、これらが悪いということではなく、ビジネスコミュニケーションサービスとして提供する以上はクライアントがいるわけですから、その要望も汲み取っていかなくてはならないということです)

これは英会話なども同様です。英語と言うツールを使って、仕事をスムースに進めることが重要な目的であって「英語が話せます」という話ではありません。実際の現場では、TOEIC の点数が非常に高くても、ビジネスの基礎がない人は活躍することできないのは何も英語に限った話ではありませんので、細かく説明するまでもないでしょう。

エグゼクティブ専門英会話 [Be Confident]

翻訳という仕事をしていると、どうしても TOEIC が高得点でなければならないといった類のことを言われることも多いですが、実態はそうではありません。「翻訳力」とでも言うべき能力はまったく定義が異なります。

 

「翻訳力」とは何か

 

「お客様に喜んでもらう」ことがひとつのバロメーター

仕事にはどれも相手(お客様)がいます。その「お客様のために価値を提供する」ことが重要なのであり、結果として収入や報酬があるのです。

クライアントが困っていることに対し、自ら蓄積してきた能力や経験で解決することが重要です。大ざっぱに言ってしまえば、人の役に立つことです。お客様の役に立つことを本気で考えれば、自ずととるべき行動は定まってくるでしょう。それは自己満足でも自慢でもないはずです。手段が目的化されている場合には、「自分がやったから結果が出たんだ」となりがちなので要注意です。

それよりも全力を尽くし、その結果としてお客様から感謝されるほうが自分が持つ能力が誰かの役に立てたと思えるのではないでしょうか。こういう真摯な気持ちで仕事に向き合ったとき、人はさらなる成長をすることができます。

翻訳も通訳も「お医者さん」と同じ

翻訳も通訳も様々なテクニックや最新のツールやテクノロジーがあります。ドキュメントによって訳し方が違ったり、分野によっても扱うドキュメントは様々です。

しかしそれ以前のスタンスの問題として自覚しておかないといけないことがあります。

それは、プロフェッショナルとしての翻訳者や通訳者は、その高い専門性や高い言語能力を駆使して、お客様の困りごとを解決できるということです。いわば「お医者さん」と同じように正しい診断を行い、治療法を提案していくこと、また専門性が高ければ、ブラックボックス化せず、インフォームドコンセントを行い、クライアントが満足する治療を受けることができるのです。

この正しい心構えを持ち、最新のテクノロジーを駆使し、自らの能力を最大限発揮することができれば、クライアントの悩み(顕在的/潜在的)を解決することができるのです。


「旅の恥はかき捨て」だが「受け入れ側の恥はずっと残る」という話

インバウンドの伸びに伴い、様々なトラブルも増えている

年々、インバウンド需要が高まる中、同時に様々な課題や問題も起きています。

例えば、以下のようなものが挙げられます。

忍び寄るオーバーツーリズム 日本も危機に?

https://www3.nhk.or.jp/news/web_tokushu/2018_1017.html

「観光公害」とは何か?京都の夜桜ライトアップ中止に見る実際の観光公害事例

https://honichi.com/news/2017/06/21/kankokogai/

新たな観光公害 訪日客の「医療費未払い問題」…解決策はあるのか?

https://honichi.com/news/2017/08/21/medicalexpensesunpaid/

観光庁 温泉などの入浴施設にタトゥー・入れ墨を入れた訪日客への対応改善を促進も、日本人一般客は半数が入れ墨NO!

https://honichi.com/news/2016/08/16/kankochoonsennadonony/

訪日香港人観光客が好む移動手段:レンタカー利用者が多い反面、事故などのトラブルも多発

https://honichi.com/news/2016/05/27/honichihonkonjinkanko/

これらは、外国人観光客側への十分な説明が不足していたり、外国人観光客側のマナーの違いとそれぞれのギャップによるものだったりしますが、外国人観光客数が増えれば増えるほど、今後もこういった何らかのトラブルや問題は起きると言えます。

「観光立国」を目指していく以上はこれらのトラブルへの対応や事前の対策もさらに徹底していく必要があります。

そもそも旅行というのは「非日常」であるわけで、普段経験できない事やモノを見たり、聞いたり、触れたり感じたりしたいわけです。日本の伝統や文化などに触れたり、日本でしかできない体験などを求めています。

「旅の恥はかき捨て」という言葉もありますが、誰しも気持ちが解放的になるのは仕方がないことでしょう。また「非日常」の世界に移動するわけですから、文化的な背景や知識を持っている観光客の方が珍しいという前提で考えるが妥当です。

これは外国人だからというわけではなく、旅行する人なら誰でも当てはまることです。

しかし、一方で「かき捨て」ることができないのが、受け入れ側の問題です。受け入れ側として上記のようなトラブルや問題を起こさないために、何ができるのでしょうか。

【解決法:1】まずは外国人観光客が困っていることをきちんと解決する

受け入れ側が真っ先に行うことは、どこにでも載っていますが「外国人観光客が困っていること」を順番に解決することです。

観光庁:受入環境について訪日外国人旅行者にアンケート調査を行いました

http://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000233.html

こちらのアンケート結果にもありますが、Wifi 問題は解決の方向に向かっています。

しかし一方で「コミュニケーション」はあまり改善しているとは言い難い状況です。特に「飲食や小売店」でのコミュニケーションです。

具体的には、以下のように「スタッフとのコミュニケーション」と「多言語表示」に分けることができます。

旅行の場面ごとの多言語表示・コミュニケーションの課題が明らかになりました ~多言語表示・コミュニケーションの受入環境について訪日外国人旅行者にアンケート調査を実施~

http://www.mlit.go.jp/kankocho/news08_000239.html

※弊社サイトでも接客英会話について記載しております。

これさえ覚えれば大丈夫!外国人観光客向け 接客英会話 22フレーズ(飲食店編)

コミュニケーションをどうやって円滑にするのか

アンケートを見てもわかるように、言語の違いはあっても、結局はコミュニケーションの問題ですので、本質をしっかり抑える必要があります。

「コミュニケーションの本質は何か」と言えば、それは「思いやる心」「慮る心」「姿勢」です。

受け入れ側として、まずは「外国人観光客が困っているコミュニケーションを改善する」ことに腐心しなくてはなりません。

「とにかくメニューを多言語化し、注文はタッチパネルで」というのは理解できますが、それ以上に相手の状況を理解したり声をかけるという部分は人間にしかできない部分です。

「ハードとソフトの組み合わせ、そしてバランス」という点は今回のテーマとは異なりますので、割愛しますが、外国人観光客がコミュニケーションが取れないと感じるのは、何も「注文がスムースにできればそれでいい」ということだけで解決するのではないということです。

何故なら現地の「人との触れ合い」も旅の醍醐味だからです。

そういう意味での「コミュニケーション」をどうスムースにしていくのかと言えば、言語のプロフェッショナルとしては「地道な学習と実践しかない」というお伝えするしかありません。

根本的な解決は「継続的な学習」しかないためです。

英語の学習法は様々ですが、やはり日々の継続がモノをいうので、コツコツと行うしかありません。そこでまずは「外国人観光客の不満を解消するため」という目的を持てば、「接客英会話」という括りで学習するのが効果的でしょう。

弊社では「飲食店向け接客英会話」を不定期で開催しております。

「飲食店向け接客英会話」セミナーのご案内(終了いたしました)

※チェーン店様の場合などは、法人向けサービスとしてもご提供しております。ご興味があれば別途お問い合わせください。

この「コミュニケーション」は決して上手である必要はありません。大切なのは、離そうとすることであり、伝えようとすること、相手の言うことを理解しようする「姿勢」です。

その「姿勢」こそが外国人観光客に届けば、多少やり取りが増えたとしても、それを含めた「非日常」体験となるからです。

「楽しんでもらいたい」「楽しい思い出を作ってもらいたい」という「姿勢」こそが、最も大切でそれこそが「おもてなし」なのではないかと思います。

コラム:銀座のお店

銀座にある化粧品店の話です。

そのお店は昨今のインバウンドブームで中国人旅行者が大挙をなしておしかけています。もちろん売り上げは順調です。

しかし、ひとつ大きな問題があります。それはお店のスタッフの質です。

・どうせ日本語が分からないだろうからと、目の前で「早く決めろ」といったことや「邪魔なんだよ」といった小声で暴言を吐く

・周りのスタッフもそれを止めないどころが、便乗する

こんな態度を取っていれば、日本語が分からなくても誰でも気づきます。このお店はブームの最中にも関わらず、徐々に旅行者が来なくなりました。

実は、それ以前に別の女性スタッフが、暴言や接客態度が悪いことを経営陣に報告していたのですが、それも改善されることなく時間だけが過ぎていっていました。

当然この女性スタッフも「この店は将来がない」と見切りをつけて早々に辞めていきました。

優秀な人は辞め、暴言を吐く人だけが残るお店に、いったい誰が来店するのでしょうか。

【解決法:2】この先も見据えて、「恥にならない翻訳」をする

ちなみに、コミュニケーションをすぐにスムースにすることができるツールとしては(手前味噌になってしまいますが)「多言語翻訳」は今後も重要なツールだと言えます。

最も分かりやすい例として英語で考えると、対人の場合には英会話となりますし、表示物であれば英語への翻訳となります。

飲食店なら

  • 接客英会話(お客様とスタッフ)
  • 英語翻訳(メニューや看板など読むもの)

でしょう。後者の翻訳は、テキスト情報としてずっと目に触れるものです。ですから、その品質を軽んじてしまうと、それなりのものにしかならないということです。

例えば、こんな事例があります。(名称等は伏せております)

  1. 某庁の肝いりのプロジェクトで、日本全国に点在する某観光施設のパンフレットの多言語翻訳を行なうことになった
  2. 大手代理店や制作会社が担当し、プロジェクトは年度末の納品で決定
  3. プロジェクトのキックオフミーティングが開かれることもなく、なし崩し的にプロジェクトがスタート
  4. 打ち合わせが曖昧で、作業の仕様が揺れているために、各担当者とのやり取りもどんどん煩雑になり、結果的に制作会社も代理店も翻訳会社も納期に間に合わせるため、やっつけ仕事になった
  5. 結果、納期には間に合い、印刷をし全国の施設に配布されたが、外国人観光客からは「訳抜けや誤訳、スペルミスなどが多く散見されるパンフレットとなった
  6. 大型のプロジェクトだったので目立ってしまい某メディアや書籍で「失敗事例」として取り上げられる

これらは、よく聞く話と言えばよく聞く話です。一番大切な「外国人観光客視点」が完全に抜け落ちてしまっています。

翻訳を行う上で、大切なのは「読者は誰か」を把握し、「伝わる翻訳」を作ることです。その視点を見失ってしまうと上記のような問題は頻繁に起きるでしょう。

また AI 翻訳のミスとしてこのような事例もありました。

堺筋だけやない、天下茶屋は… 大阪メトロのサイト誤訳

https://www.asahi.com/articles/ASM3M32R5M3MPTIL006.html

「堺筋」→「サカイ・マッスル」? 大阪メトロ外国語版サイト「めちゃくちゃ誤訳」多数で閉鎖に

https://mainichi.jp/articles/20190318/k00/00m/040/164000c

これと似たようなケースでは、「コスト優先が強すぎて品質が置いてけぼりされた」ということもよく聞きます。入札案件などでは常にこのリスクを抱えることになります。

莫大な費用をかけて新しい技術を導入するのもいいですが、まずは正確に読者が分かるように翻訳することの方が先決ではないでしょうか。

上記のように本末転倒になってしまったプロジェクトは関係者も徒労感に襲われますし、最もまずいのは、受け入れ側として、「この先ずっと残る訳文」になってしまったわけです。(大阪メトロの場合はサイト閉鎖という事態に)

そして、それを利用しなくてはならない外国人観光客はどう思うでしょうか?

冒頭のアンケートにあった「コミュニケーションが取れないことによって困った」というのは、まさにこのことではないでしょうか。

言葉には100点満点はありません。しかし、インバウンドの大きな潮流の中、文章の品質というのは、外国人観光客に直接目に触れるものであり、決してないがしろにしてはならないもののはずです。

その直接のコンタクトポイントを適当に済ませてしまうことは、長期的に見てもあまりにもリスキーではないでしょうか。

まとめ

一生の思い出で日本に旅行にやってくる観光客もいます。決して安くないお金を支払ってくるわけですから、その期待に応えていくことはリピーターになってもらう場合でも重要なことでしょう。

彼らに対してコミュニケーションをしっかりとるためにも、以下の2点は改善していくことが期待されます。

  1. すでに顕在化した「外国人観光客が困っていること」をまずは解決する
  2. 特にコミュニケーションは、会話と文字情報に分け、文字情報は後に残るものとしてしっかり翻訳する
  3. その上でおもてなしの心を持って外国人観光客と接する

 

受け入れ側がしっかりと対応することが、これからのインバウンド対策にはより一層求められていくことになります。

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初心者が動画マーケティングで抑えておきたいたった2つのこと

多くの企業が使用している動画ですが、貴社のマーケティング活動プロセスにしっかりと組み込み、結果を出すためには、何から考えて着手すればよいのでしょうか。今回は動画マーケティングの失敗を避け、成功のためのステップについてお伝えします。

動画マーケティングの「ゴールは何か」を決める

まず最初に決めなくてはならないのは「貴社のゴールは何か」です。ゴールの無いマーケティングは効果測定できないばかりか、ほとんど意味がありません。独りよがりのマーケティング活動では決してうまく行きません。

ゴールは定性的なものではなく、しっかりと数値で設定しましょう。例えば、

2か月後には動画の再生回数を10,000 回にする

Youtube チャンネルへの登録数を 50 % アップする

といった具合です。明確な目標があれば、一連のマーケティング活動の成否を計測することができますし、費用対効果、成功要因、失敗要因などの分析が可能になります。

動画を見てほしい「ターゲットは誰か」を決める

次に決定しなければならないのが、ターゲットの設定です。いわゆる「ペルソナ」の決定です。

ペルソナを決める上では例えば以下のような質問項目を設定し、それに回答する形でターゲットを明確にしていきます。(回答はあくまでサンプル)

質問項目回答(サンプル)
性別は?男性
年齢は?35歳
居住地は?どこに住んでいるのか?神奈川県
家族構成は?妻と娘、息子の4人暮らし。妻はパートで週5日程働いている。娘は 小学1年生、息子は幼稚園に通っている。
日常の交通手段は?○○線を利用、朝は通勤ラッシュを避けるため1時間ほど早めに通勤している。
普段の服装はどんなものが好きか?普段はスーツだが休日はラフな格好を好む。
趣味は?休日は学生時代からのフットサルチームに参加。練習後には友人たちと食事が王道パターン。
最近の悩みは何か?仕事のやりがいはあるが、給与や条件面を考えるとさらにステップアップして転職するかどうか。年齢的にも転職するなら次が最後にしたい。

どんな価値観を持っているか?(何を大切にしているのか)

仕事もプライベートも大切にしたいと思っているが、結婚してからというもの、子供の将来に何が残せるのか、何を伝えていけるのかという想いが強くなってきた。

動画制作時に抑えておきたい 2 つのポイント

ゴールとターゲットが決まったら、いよいよコンテンツに取り組みます。動画のコンテンツは、設定したペルソナに向けてのものとして制作しなければなりません。コンテンツを制作するときに抑えておきたいポイントを解説します。

ポイント1:動画コンテンツは「ストーリー」が大切

どんな動画でもストーリーは大切です。動画は最初の20秒で継続して視聴するかしないかが決まると言われています。

簡単に言えば、「つかみが大切」ということです。「つかみ」が面白くなければ、よほどのことがない限り、ぞのまま見てもらうことはできません。

ちなみに、2016年にもっともシェアされた動画広告のランキングというものがあります。

unruly 社によってランキングされていますのでご覧ください(英語ページ

John Lewis’ “#BusterTheBoxer” Tops Most Shared Ads Of 2016

これらは、特徴的な動画ばかりでしっかりとストーリーがあり、ついつい見てしまうものばかりですね。

ご覧になったことがある動画もあるのではないでしょうか。ただ、ここで考えたいのは、「どうしてこの動画を自分は見たいと思ったのか?」という質問です。

そこに動画マーケティングのヒントがあります。

ポイント2:SNS 等で紹介、拡散されるコンテンツを作る

もうひとつ例を挙げましょう。以下は Youtube 公式が公開しているその年に流行ったものをまとめています。

YouTube Rewind 2018: Everyone Controls Rewind| #YouYubeRewind

YouTube Rewind 2018: Everyone Controls Rewind | #YouTubeRewind

YouTube Rewind: The Shape of 2017| #YouTubeRewind

YouTube Rewind: The Shape of 2017 | #YouTubeRewind

YouTube Rewind: The Ultimate 2016 Challenge | #YouTubeRewind

YouTube Rewind: The Ultimate 2016 Challenge | #YouTubeRewind

これらのまとめを見ると、毎年ドンドン新しいキャラクターやブームが登場しているのが分かります。TV メディアよりも Youtube の方がメディアパワーが強くなっているのが分かります。

これは BtoC の話だけではありません。youtuber のビジネスへの台頭、つまり彼ら自身がコンテンツとしての独自性を持っているわけです。

そしてどんどんシェアされていくことで、その拡散スピードは指数関数的に膨れ上がっていきます。

企業活動においても動画マーケティングは大変重要ですから、例えば、企業のキャラクターを設定してアニメ動画にしたり、企業ブランドに即した形のコンテンツを企画することが重要です。

このように動画はストーリーが大切だというのがご理解いただけたでしょうか。

動画の用途はさまざま

これまで述べてきたように、動画の制作時に抑えておきたいポイントを理解し、制作することができるようになれば、プロモーションのみならず様々な用途にも使えるようになります。なぜなら基本的な部分は従来のマーケティングツールと同じだからです。

プロモーション以外で活用できる分野としては「ハウツー系」や「お悩み解決、Q&A系」、「ニュースメディア系」、「お客様の声、インタビュー、事例」などがあります。

「ハウツー系」といえば e-Learning を代表とする教育・研修などの社内向けの教育研修コンテンツや取扱声明書のようなものを制作することができます。

「お悩み解決、Q&A系」では、「購入した商品の使い方」や「便利な方法」など、手順を動画で説明することができます。文字だけではイメージしにくいものは動画の方が便利です。

「ニュースメディア系」では、まだユーザーに知られていない最新情報など、お役立ち情報をお届けすることができます。

「お客様の声、インタビュー、事例」では、文字通りお客様にインタビューをしたり、動画事例として制作することで「使用感」「実際の反応」を視聴者に伝えることができます。

どの企業でも必ず商品やサービスを販売しており、その先にはユーザー(お客様)がいるわけですから、ニーズは顕在化されており、彼らをターゲットとしてコンテンツを設計することが比較的簡単にできます。(前後しますが、だからこそターゲット=ペルソナの設定が大切です)

動画は「体験」に近づける

動画の用途がさまざまある中で、テキストよりも動画が持っているのは「自分自身の体験に近づく」という点です。

例えばテニスを教える動画があったとします。ラケットの持ち方やフォームなどを動画として見ることができます。

実際に自分でラケットを握って振ってみる際には、テキスト(本)を読むよりも動画を何度も再生して真似をしてみる方が習得は早くなります。(もちろん、見るだけ、読むだけでは習得はできません。最後は行動しなければなりません)

動画を見るだけで実際の体験はできませんが、疑似体験はできます。言葉では伝えにくいニュアンスなどを伝えるときには動画は大変有効です。

また、もうひとつの例としては、営業マンのロールプレイングを動画で撮影し、Youtube にアップして後から研修で使用することができれば、客観的な視点で分析もできますので大変便利です。

大抵の営業マンは恥ずかしがってやりませんが、逆に言えば、それを乗り越えて客観的に自分を分析できれば、より信頼される営業マンになれるということです。

もはや「当たり前」の動画マーケティングをより効果的に使うために

これまで述べてきたように、動画マーケティングは何も難しいことはありません。撮影技術は年々初心者でもできるようにシンプルになってきましたし、リーズナブルな価格で動画の業者も数多くいますから、信頼できる業者とともに作ることが可能になりました。

先端技術やテクニックももちろん大切ですが、もっと大切にしたいのは「ペルソナに対して、貴社の商品やサービスは何ができるのか」を真剣に考えることであり、「その部分に対してどういう提案をするのか」であり、「それを動画でどのように見せるのか」ということです。

それがはっきりしなければ、目標もペルソナもストーリーも意味を成しません。

この点を最重要ポイントとして動画制作を行っていきましょう。

字幕翻訳プラン[FUNSUB]

弊社では動画制作のみにならず、既存の動画をローカライズすることでスピーディに動画を使用していただくことができる字幕翻訳プランもご用意しております。

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中企業経営者向けマーケティングガイド

また、今回の内容は動画に関してお伝えしましたが、ペルソナやストーリーといったマーケティング的な視点は、どの分野でも必要です。世の中には「知られていない良い商品」が沢山あります。

中小企業の場合はリソースが限られているため、それらを知ってもらう機会が極端に少ないと言えるでしょう。だからこそマーケティングが非常に重要であることは間違いありません。

そんな方々のために、弊社では「今すぐできる!知識・経験ゼロの中小企業経営者向け マーケティングガイド」を販売しております。マーケティングとは何かから始まり、実際に手を動かすワーク形式となっておりますので、貴社の強みや戦略を含めて企画検討することができます。

なかなか予算がかけられない、しかし何とかしなくてはならないとお考えの方には最適な1冊となります。

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