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【徹底解説】日本企業のアジア市場進出の成功を導く鍵となるローカリゼーション6ステップ

アジア市場進出

成長が続くアジア市場の魅力

アジア市場は広大で多様性に富み、世界の成長市場の一つとなっています。その中でも特に東南アジアは人口約6億7,000万人と日本の約5.4倍の規模を誇り、またタイ、インドネシア、ベトナムでは若年層が人口の約半数を占め、高いGDP成長率を維持しています。

中小企業白書から見るアジア市場進出と多言語翻訳

デジタル面でもスマホの普及率やインターネット利用率もかなり高く、日本企業にとって大きなビジネスチャンスであることは間違いありません。そのチャンスを見逃さずに海外進出、アジア市場への進出をするための具体的なローカリゼーションのステップをご紹介します。

ローカリゼーションとは何か?翻訳との違いとは?

ローカリゼーションは単なる翻訳のことではなく、言語・文化・商習慣などを含めて「現地仕様」に最適化するプロセスのことを指します。またローカリゼーションの対象というのは文章だけでなく、例えば、色彩、デザイン、UX、決済方法、法規制まで幅広く含まれるのが一般的です。

ローカライズとは

アジア市場でローカリゼーションが不可欠な理由

アジアには48の国・地域があり、さらに数千の言語と多様な文化があるのは有名です。ターゲットとする国や地域に合わせた表現をしなければ現地の人には受け入れられることはありません。

例えば、言語面ではインドでは22の公用語、フィリピンでは170以上もあります。中国に至っては方言は多数ですし、消費行動なども日本では口コミが重視される一方、東南アジアでは家族・コミュニティ・インフルエンサーといった人たちの意見が尊重される傾向にあります。

要素欧米圏の例アジア圏の例
色の意味白=純粋白=喪(中国)
赤=幸運(中国)
ジェスチャーサムズアップ=好意的な意味一部地域ではサムズアップが侮辱的になることも
食文化・宗教食材制限なしイスラム圏ではハラール必須、豚肉・牛肉制限あり

ですから、こういった特徴を無視してただ翻訳すればいいというわけにはいかないことがお分かりになるでしょう。

ローカリゼーション成功のための4つの視点

1. 徹底した市場理解と市場調査

実は最も大切なのは「ローカリゼーションの準備段階」という人もいるくらい各国の市場理解と市場調査は重要です。ローカリゼーション前に、現地の価値観や嗜好、購買行動を詳細に把握できるかどうか(色、ユーモア、宗教的配慮など細部の違いなども含めて)は、貴社商品や製品が売れるかどうか、受け入れられるかどうかを判断するための非常に重要な要素です。「相手を知る」ことはマーケティングの基本ですが、ローカリゼーションはそこにも関係しています。

2. 翻訳ではなく「体験の最適化」を設計する

単に文章を翻訳するのではなく、トーン&マナー、ビジュアル、UXまで現地の仕様にする必要があります。それは例えばスマートフォンなどが顕著です。例えば、モバイルファーストの市場では、スマホ画面での操作性を最優先に設計しなければ、ユーザがあっという間に離脱してしまいます。自分自身での経験でも確かに簡単に画面を切り替えたり、閉じたりするわけですから、いかに UI/UX が大切かは直感的に理解できるはずです。

「サービスやプロダクトを体験する中で、ユーザにどのような価値を感じてもらいたいのか」をしっかり設計しなくてはなりません。

3. 過度な一般化を避ける

前項と重複しますが、「アジアを一つの市場」と見なすのではなく、国・地域ごとの特性に合わせましょう。

例えば、有名なペプシ社の「Come alive with the Pepsi generation」が、中国では「先祖を墓から呼び戻す」と誤訳された事例は、過度な一般化のリスクを象徴していると言えます。

しっかり市場調査をし、背景を押さえておくことがこういったリスクを最小化するもっとも有効な手段だと言えます。

4. テクノロジーと人の融合

翻訳メモリやCATツール、AIPE などを使って効率化しつつ、文化的な背景を理解するネイティブ翻訳者が品質を確保していくことで、より信頼のおけるコンテンツを提供することができます。

成功企業に学ぶ!ローカリゼーション事例

アジア市場においてローカリゼーションの力によってビジネスが急速に拡大した例は以下になります。

企業名施策成果
Alibaba統合決済、グループ購入、WeChatとの互換性など現地の商習慣に柔軟に対応中国B2B市場で圧倒的シェアを誇る
Grab現地ドライバーとの契約・面接などで安全性を強化東南アジアで急成長、Uberとの差別化を図る
WeChat Pay / Alipay偽札問題解消、QRコード決済を普及中国国内外で急速に普及しておりシンガポールやタイにも拡大(シェア90%以上)
Mobike / Ofo都市短距離移動ニーズに特化したシェアサイクルの提供急速に利用者拡大、都市交通の新インフラに

このように、広義の意味でのローカリゼーションの実施により、企業の成長が押し上げられています。

日本企業が実践すべきローカリゼーションの 6ステップ

以下の図に示すようにローカリゼーションを成功させるためには、確実に押さえておくべきステップをご紹介します。

ローカリゼーションの6ステップ

ローカリゼーションの6ステップ

ローカリゼーションは投資だと捉える

「ローカリゼーションはコストがかかる」というイメージがありますが、それは違います。なぜなら、ローカリゼーションはコストではなく、海外市場での競争力を高める投資だからです。適切な現地語化ができなければ貴社ビジネスはうまくいきません。

逆にローカリゼーションがうまく機能すると顧客体験向上、口コミ拡大、売上増につながっていくと考えると、過大投資は避けつつ、最適な手段を選択し、投資していくというビジネスの基本は変わりません。

まとめ

いかがでしょうか。前述のようにアジア市場は将来性、成長性と多様性を兼ね備えています。その可能性を最大化するためには、戦略的なローカリゼーションが不可欠です。今回ご説明したステップを活用し、未来のユーザが「自分たちのためのブランド、自分のための商品である」と感じる体験を提供しましょう。

インバウンド市場における多言語翻訳 実践ガイド

今、なぜ多言語翻訳が重要なのか

2024年の訪日外国人観光客数は 3,600万人を突破し、コロナ禍以前を上回るペースで回復しています。しかし、多くのインバウンド/観光事業者が直面している現実は「翻訳はしたが業務負荷はなかなか減らない」という状況です。

これは、単なる翻訳から、質の高いコミュニケーションへの転換が求められている証拠です。

「もうひとつの言葉の壁」とは

「とにかく多言語対応をしておけば大丈夫」と考えていた時代から、現在は「質も伴なった多言語対応」をしなければならない時代に変わっています。「とにかく多言語」という状態だと以下のような問題が起きていました。

  • 多言語翻訳したが、誤訳があって余計に質問や問い合わせが増えてしまった
  • AIで翻訳したのにまったく違った情報が提示されてしまった
  • 導入した AI 翻訳システムが動作しない
  • スタッフのための言語研修をしたがマインドが変わらないので効果がない

これではまったく意味がありません。超えたはずの「言葉の壁」ですが、実は「もうひとつの言葉の壁」があったということです。

上記と関連しますが、多言語対応がうまくいかない理由はいくつかあります。

  • そもそもスタッフが外国語対応に不安を感じる(マインドセット)
  • 情報を正確に伝えられず、クレームに発展する
  • できる人とできない人の対応の質にばらつきがあり、業務効率が低下

このように「多言語対応」といっても企業や組織、団体ごとにかなりバラつきがあるのが実情です。こういった事態を避けるためには表面的な多言語対応ではなく、戦略的な多言語対応を計画しなければなりません。

  • 多言語対応そのものができていない(黎明期)
  • 翻訳はあるが正確に伝わらない/伝わっていない(現在)

実践的な多言語対応の進め方

対象言語の戦略的な選択と具体的なステップ

前述の通り、外国人観光客が満足する多言語対応というのは、実は通り一遍の「すべての言語に対応する」ということではなく、しっかりと自分たちのターゲットに合わせて選択する必要があるということです。では、そのためには何をしなければならないのでしょうか。

戦略設計のための準備(現状分析と計画策定)

これはどの事業でも同じですが、インバウンド市場においてもきちんと戦略を立てるべきでしょう。考えなしに闇雲に行動してもうまくいきません。

自分たちのお客様は誰なのか、その人たちにはどうアプローチすればいいのかを具体的に落とし込む必要があります。

作業項目補足説明
1現在の来場者データを分析特に外国人観光客の全体に対しての割合など
2今後誘致したいターゲット層を明確化
ペルソナ設定は必須
3戦略、施策決定予算と効果のバランスを検討
4競合施設の対応状況を調査
3C分析
5戦術決定、PDCA 運用PDCA を高速で回していく

言語を選択する(自社にとって優先度の高い言語は何か?)

そして次にどの言語から翻訳するのか(その理由)、どの言語に翻訳するのか(その理由)を決める必要があり、全体戦略に沿った決定をします。

言語補足説明
1英語世界共通の言語
2中国語(簡体字、繁体字)アジア市場では欠かせない
3韓国語リピーター率も高い
4その他言語自分たちの特性と来館者属性にあった言語

AI翻訳の効果的な活用法

次に、戦略に沿ってどのようなツールを使用するかを決定します。代表的な AI 翻訳テクノロジーはいくつかに分けることができます。使用用途に応じて、最適なツールやシステムを選択します。

  • 生成AI翻訳:ChatGPT、Gemini、Claude など
  • リアルタイム音声翻訳:ポケトーク、VoiceBiz® Remote など
  • マルチモーダル翻訳:画像認識とAR翻訳の組み合わせなど

成功事例

成功事例として多言語対応が進んでいる企業様をご紹介します。

  • 京阪電鉄:ポケトーク導入により駅員の多言語案内が強化され、駅構内の案内がスムーズになった結果、外国人観光客の満足度が向上しました。
  • 食べログ:生成AIの導入で92.3%の正解率と73%のコスト削減(参考 URL)

なお、これ以外でも AI 翻訳の上手に利用するとコストや業務改善につながる例は多くあります。

翻訳品質を高める4つのポイント

しかしながら、翻訳会社の立場から見解を述べると、上記のように AI 翻訳でうまくいケースとそうでないケースがあるのも事実です。前述の企業様も含め、実際は「AI に全部お任せ」というわけではありません自分たちにあった適切なプロンプトを書くためにも、以下のポイントをしっかり押さえる必要があります。

ポイント1:専門用語、固有名詞、表記スタイルの管理

翻訳の品質が高いというのは「正しく伝える力が強い」ということですが、それを支える要素のひとつに「専門用語や固有名詞の統一」があります。

例えば、地名や施設名、個人名、作品名など固有名詞はいたるところに存在します。

また、どのような表記ルールにするかも同時に決めなくてはなりません。

例えば、最近話題になった「ローマ字表記を約70年ぶり見直しの検討をする」というニュースですが、これらは翻訳時にも影響を与える重要なルールとなります。

https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/roman/roman_08/pdf/94182101_01.pdf

また観光庁や文化庁などが発行しているインバウンド関連の各種ガイドラインなどの内容にも準拠する必要があります。

文化庁:文化財の多言語化ハンドブック

https://www.bunka.go.jp/tokei_hakusho_shuppan/shuppanbutsu/handbook/index.html

観光庁:観光立国実現に向けた多言語対応の改善・強化のためのガイドライン

https://www.mlit.go.jp/kankocho/seisaku_seido/kihonkeikaku/inbound_kaifuku/ukeire/kankochi/annaihyoji.html

ポイント2:文化的な背景を説明する

また、これは意外と見落としがちなのですが、ただ単に翻訳するだけだと外国人観光客には理解できない内容のものがあります。特に伝統工芸など文化や歴史の共通認識がテーマだとそれがより顕著になります。

例:「江戸時代」という言葉を英語に翻訳する場合

  • ❌ 「江戸時代」→「Edo Period」
  • ✅ 「江戸時代」→「Edo Period(1603-1868)」

※単に、Edo Period だけでは伝わらないため、西暦での表記も入れなくてはなりません

アート翻訳×インバウンドサービスのご案内|トライベクトル株式会社

このように、日本特有の概念には何らかの説明を付与しなければならず、これは外国人視点で内容を調整しなければならないということです。また飲食店などの場合には「宗教・文化的配慮(食材表示など)」がマストになります。(ハラール、ハラームなど)

ポイント3:自然で分かりやすい表現を心がける

これはインバウンドに限った話ではありませんが、言語の品質としてどの言語への翻訳であっても以下のポイントは押さえなくてはならない重要なポイントです。

  • 直訳ではなく、自然な表現を心がけるようにする
  • 専門用語や業界用語はできるだけ平易な言葉に翻訳する
  • 文化的ニュアンスを考慮した「カルチャライズ」を意識する

逆に言うと、こういった点ができていないからこそせっかく翻訳したのに業務負荷が減らなかったり、むしろクレームになってしまうということが発生します。

ポイント4:人間によるチェック、ポストエディットは必須

そしてここが非常に重要になりますが、現時点で「AI翻訳」は完璧ではありません。これまでのポイントを全て押さえ、プロンプトを駆使しても限界があります。ハルシネーションを起こしてしまったり、そもそも欲しい結果を得られなかったりということがあります。

そのため、現時点では AI 翻訳後の「ポストエディット」という人間によるチェック作業が欠かせません。誤訳や訳抜けがないかはもちろん、固有名詞は正しく翻訳されているか、また文章自体のもつ文脈は適切か(誤解を招かないか)、前述の文化的な配慮はされているかなど多岐にわたりチェックし修正をする必要があります。

多言語対応の投資対効果を最大化するコツ

これまで述べてきたように、インバウンドが盛り上がっているからといっても闇雲にビジネスを進めるのではなくしっかりマーケティング戦略をもって取り組むべきだというのはお分かりいただけたと思います。

さらにワンランク上の多言語翻訳やインバウンド対応を行うためには、改めて以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 段階的なシステムやツールの導入:優先度の高いポイントから順次対応する
  • 既存システムとの連携:WebサイトやPOSシステムとの統合
  • スタッフ教育:マインドセット、AI翻訳ツールの効果的な使い方をマスターする

また同時に、それがうまくいっているかどうかを評価しなくてはなりませんが、評価軸を事前に決めておく必要があります。例えば、以下のような指標です。

  • 外国人観光客の増減
  • 外国人観光客の満足度向上
  • クレーム件数の減少
  • 売上・客単価の向上
  • スタッフの業務効率の改善率

これらの指標をチェックしながら、多言語翻訳を進めていきましょう。

まとめ:言葉の壁を越えた「おもてなし」の実現

インバウンドにおける多言語翻訳は、単なる言語変換ではないことは言うまでもありません。

直接のコミュニケーションで最もパワーを発揮する多言語翻訳は、訪日外国人に日本の魅力を深く理解してもらい、感動を与える重要なツールです。

AI技術の進化により、以前より効率的で高品質な多言語対応が可能になりました。しかし、最終的に重要なのは「相手に伝えたい」「相手を理解しよう」という姿勢と、人間らしい温かさであることは変わりません。

適切なマーケティング戦略と実行により、言葉の壁を越えたワンランク上の質の高い「おもてなし」を提供し、インバウンドにおける多言語対応を実現しましょう。

「AI翻訳」を超えた「マーケティング翻訳」が良質なリードを生む理由

AI翻訳の爆発的な普及と消えない「伝わらない」壁

デジタル化とグローバル化が加速する現代において、翻訳の在り方も変わってきています。特に外資系IT企業を筆頭とするグローバル企業では、海外本社からの膨大なコンテンツ(ブログ、Web サイト、ホワイトペーパー、プレスリリースなど)をスピーディに日本市場に展開しなければならず、翻訳プロセスは常に改善の余地があると言えます。

その点において AI翻訳は、翻訳プロセスに革命をもたらしたと言えるでしょう。

「瞬時に日本語化できる」スピードとコスト効率は、従来の翻訳ワークフローを大きく変え、多くの企業で導入が進んでいるのは周知の事実です。

しかし、その一方で最近では新しいタイプのご相談が増えています。

  • 「確かに手間は減ったけれど日本のユーザには響く日本語になっていない」
  • 「ブランドイメージと合わない」
  • 「結局、期待する結果が出ていない」

(あえてこう表現しますが)これらの「伝わらない」コンテンツではどんなにスピーディに、どんなに広範囲に展開しても、貴社の期待する効果を生み出すことができないということです。

AI翻訳の導入で作業効率は上がっても、肝心のマーケティング効果、とりわけ「良質なリード獲得」が伸び悩んでいるとしたら、それは本質的な課題を見過ごしてしまっていると言えるのではないでしょうか。

目的は良質なリードを獲得すること

これもよくお聞きしますが、翻訳やデザインの仕事では「日本語としての特殊性を本社が理解してくれない」という話です。

(これはある意味で仕方ないのかもしれませんが)マーケティング担当者として直面する課題の1つは、本社の方々(上司)に「日本語の難しさ」ひいては「日本市場の特殊性を理解してもらえない」という側面も大きいのではないかと思います。

なぜなら彼らにとって翻訳作業は単なる「言語の置き換え」であり、「AI翻訳で十分な品質が出せるのだから、日本も同じようにやればいい」と考えられてしまうからです。

しかし日本市場で働く私たちはそうではありません。日本語は「ただの言語」ではないのです。また「本社側がグローバルで導入したシステムに則って AI翻訳をするように」という指示が降りてくることも珍しくありませんし、それにそって「単に翻訳すればいい」ということではありません。

なぜなら、翻訳そのものは貴社の目的ではないからです。

重要なのは「良質な日本語に翻訳しそのコンテンツを通して、日本市場での顧客と接点を持ち、最終的に顧客からの良質な問い合わせ(リード)を増やすこと」にあります。

これが分かっているからこそ、担当者としては「日本語の質」にこだわるのではないでしょうか。

AI翻訳が(まだ)越えられないマーケティングの「壁」

AI翻訳は、正確性も高く、またそれなりの表現力にも優れています。

しかし、良質なリード獲得に不可欠なマーケティング要素においては致命的な弱点があります。それは意味を理解して翻訳しているわけではないため、コンテンツの「パーソナリティ」や「ブランド」、そして「ニュアンス」「温度感」までは再現できないということです。

数年前の弊社記事「マーケティング翻訳」でも挙げたように、例えば「キャッチーな見出し」「洗練された言葉遣い」「ターゲットユーザーの行動を促すための表現」は、残念ながら AI翻訳だけで完結しません。

マーケティング担当者に必須の「マーケティング翻訳」とは

例えば英語のユーモアや比喩、特定の文化圏に根ざした表現は、AI翻訳では味気ない直訳になってしまったり、そもそも意図が伝わらなかったりします。
また、IT分野の専門用語が羅列されるだけの文章では、日本のユーザの心を動かすことはできません。AIは「情報の伝達」は得意でも、「価値」や「魅力」を伝え、顧客に行動を促すのは苦手なのです。(心、というとちょっと大げさですが・・・)

そして、この「伝わらない」コンテンツでは、いくら多くの人に届けた/届いたとしても、残念ながら良質なリードにはつながりにくくなります。外資系 IT 企業としては日本市場での成果を最大化するためには、どうにかしてこの「伝わらない壁」を乗り越えなればならないのです。

マーケッターが意識すべき「マーケティング翻訳」の重要性

ではいったいどうすればいいのでしょうか?

実は最近ではこれらの状況を危惧しているマーケティング担当者の方も増えており、弊社にも同様のご相談が増えているのですが、皆さん口をそろえておっしゃるのは

「従来の翻訳ではなく、「伝わる」マーケティング翻訳をしなければならない」

ということです。

「AI翻訳では不十分であり、単なる言葉の置き換えではダメ」ということが明確である以上、原文の意図や貴社ブランドのトーン、そして日本の市場の文化的な背景を深く理解した上で、最も効果的にメッセージが伝わる翻訳をしなければなりません。それこそがユーザの関心を引き、最終的に貴社へのお問い合わせや購買行動に結びつくようになるからです。

これからは「マーケティング翻訳」をして良質のリードを獲得することを強く意識しなければならないのです。

ちなみに、この「マーケティング翻訳」をひとことで説明すると「翻訳以上、ライティング未満」と言えます。

つまり「ライティング要素を盛り込む」翻訳となりますが、IT分野のコンテンツの専門性を保持しつつ、日本のユーザが共感し行動を起こすような魅力的な表現へと昇華させることになります。それは、まるでオリジナルの日本語コンテンツであるかのように、自然で力強い響きを持っているのです。

成功事例に学ぶ:マーケティング翻訳がもたらす具体的な「成果」と本社へのレポート

マーケティング翻訳は、以下のような形で貴社のミッション達成に貢献し、その効果は本社への具体的なレポートなどにも利用することができます。

①エンゲージメントの向上

日本のユーザが「自分ごと」として感じる言葉で語りかけることで、Web サイトの滞在時間や記事の閲覧率を向上させます。「単なるアクセス数ではなく、滞在時間や再訪率といったエンゲージメント指標が改善し、リードに繋がる顧客の興味関心が高まった」という報告ができるようになります。

②ブランド価値の構築

マーケティング翻訳では、AI翻訳で失われがちな貴社ブランド独自のトーンなどを守り、日本市場でのブランドイメージを強化します。

一貫性のあるメッセージは、ブランドへの信頼感を高め、長期的な顧客育成(ナーチャリング)につながります。
「マーケティング翻訳により、日本の顧客からのブランド認知度や好感度が向上し、それが良質なリードへと結びついた」といった形で示すことができるでしょう。

③コンバージョン改善と良質なリード獲得

貴社製品の魅力がより伝わるコピーに翻訳することで、問い合わせや資料請求といったコンバージョンにつながりやすくなります。

これもデジタルであれば明確なKPIとして設定可能ですので、本社への報告が可能になります。
「Web サイトからのリード獲得数や、セミナーへの申込数が増加しただけでなく、それらのリードの質が向上し、商談化率が高まった」といった形で報告できます。

このように、マーケティング翻訳は、単なる翻訳作業ではなく、貴社のコンテンツを強力な「マーケティング資産」に変える投資であり、技術であると言えるでしょう。

また、海外本社に対しては、「AI翻訳では得られない具体的なビジネス成果、とりわけ良質なリード獲得への貢献」を数値や事例で示すことが、予算を獲得する本質的な理由にもなり、日本市場での成功を確実にするポイントとなります。

一方で良質なコンテンツは「SEO効果の向上」や「読了率の向上」といった具体的なメリットも合わせて提示することができるのでより一層説得力が増すでしょう。

ローカライズ費用は外資系企業にとってコストなのか、投資なのか

まとめ:AI翻訳とマーケティング翻訳の最適な組み合わせで、日本市場の「良質なリード」を

AI翻訳は効率化のツールとして今後も不可欠なのは言うまでもありませんが、一方でユーザの心に響き、最終的に良質なリード獲得という成果につながるコンテンツを生み出すためには、マーケティング翻訳という作業が欠かせません。

プレスリリースやブログ記事、社内文書など、目的に応じてAI翻訳とマーケティング翻訳を戦略的に使い分けることが、限られた予算と時間の中で最大の効果を生み出す方法だといえます。またそれらは将来の貴社のマーケティング資産になるということも改めてお伝えします。

日本市場の特殊性を考慮した「伝わる翻訳」がいかに良質なリード獲得に直結するかを具体的に示すこと、さらに貴社コンテンツを資産として構築し、より一層良質なリードを増やすための方法として「マーケティング翻訳」をお勧めいたします。

「品質と価格は比例する」と言い切ったお客様の話

ある外資系企業のお客様がおっしゃっていました。

「私は品質と価格は比例すると思っています。だから価格が上がるのは問題ありません」

という発言をされました。(それまでの文脈は割愛)

もちろんですが、その通りと感じましたが、こういったことをなかなか面と向かって言うことも少ないのではないでしょうか。

また、実際にはそれが分かっていても実行できないケースや状況が(残念ながら)存在するのも事実でしょう。「そんなことは綺麗ごとだ」という意見もあります。

それでもハッキリと断定したこのご担当者様には、ご自身のお仕事に対する非常に強いポリシーを感じましたし、弊社をパートナーとして見ていただいているのだという良い意味でのプレッシャーを受けました。とにかく安ければいいという風潮もある中で、実際には胸が熱くなるようなシーンもありました。このお客様の言葉をお借りして、品質が高ければ価格が高いのは当然であること、またその逆も然りであることを改めて考えてみたいと思います。

「品質」とは何か

価格が品質によって決まるとするならば、まず先に「品質の定義」が必要となります。

※すべての業界、すべての企業で品質の定義をしているでしょうから、その解釈には多くのパターンがあると考えられます。

弊社の場合、品質とは、お客様が「望んでいるとおりのものを得る」状態のことを指しており、以下のコンテンツでより詳細の説明(定義)をしておりますのでご確認ください。

翻訳、ローカライズの品質とは

さらに、これらの品質を確保するために弊社では「良い品質の翻訳とは」というページも作成、公開しておりますので合わせてご覧ください。

トライベクトルが考える「良い翻訳」とは|翻訳会社トライベクトル

※「品質」は訳文だけの話ではなく、対応品質なども含まれています。

※今回のご担当者様の発言は、この「ご担当者様がご希望のモノやサービス」通りに、または「希望以上のモノやサービス」をお届けしたあとのご感想です。

「価格」よりも「価値」を考える

品質が高ければ後から価格があがりますということを言いたい訳ではありません。またそういうケースはかなりレアでしょう(詳細は伏せますが、今回はそういうことが可能なお仕事だったというだけ)。

よく「価格」ではなく「価値」を考えなさいと言われます。価値とは何でしょうか。あまり難しく考えるよりも、自分がモノやサービスを購入することを想像してみます。

モノやサービスを購入する決断をするときには価格を見ます。しかし、価格を見る以上に見ているものがあります。

「価格に納得できるとき」というのは、「これを買ったら自分の課題や悩みが解決できるかも」と思うときです。価格の向こう側にある「自分が得られる価値」を想像するのです。

そして実際にそれが解決したら「ああ、良い買い物をした」と思うのです。逆に「期待外れ」だった場合には二度と購入されることはありません。

つまり、買い手にとっては「そのモノやサービスの価値を見出すことが大切」ということですし、売り手にとっては正しく価値を伝えることが大事になってきます。

「迷う理由が値段なら買え、買う理由が金額ならやめとけ」

という言葉もあります。つまり、値段(価格)を基準にして判断してはいけないという意味です。「安いから買う、高いから買わない」のではなく、「自社にとって価値があるかどうか=自社が課題解決できるかどうか」が基準であるべきということでしょう。

「品質=お客様にとっての価値が高い=課題解決できる」であるならそれは当然買うし、(仮に高かったとしても)買いますということです。これは誰しも経験があるでしょう。

価格を考えるのではなく価値を考えるというのはこういうことです。

「品質が高い」は「価値が高い」

このように考えると、「品質が高い」という言葉は「お客様にとっての価値が高い」という意味になります。例えば、これを無視して「自分が作ったものは最高だ」と言ったところで、それはビジネスではあまり意味がありません。

ビジネスにおけるプロフェッショナルは、お客さまの課題をしっかりとヒアリングし、それについての改善案を提案し、共に伴走する人のことです。

医者ならばきちんと患者さんの病状を把握し、できる限り相手に負担をかけず、時には激励したり、寄り添ったりしながら最適と思われる治療方針を出し、伴走していくのと同じでしょう。

腹痛を訴えている患者さんに何も確認せずに「この薬を飲みなさい」という医者はいません。しっかりと相手の話を聞き、かつプロとしての視点から改善方法を模索しつつ、提案を繰り返していくからこそ患者さんは安心して任せることができるのです。もちろん、病状からの回復が最大の価値であることは言うまでもありませんが、そこに価値があるのです。

今回の外資系企業の担当者様はこれらの基本的な、でもとても大切な構造をしっかりと理解した上で発言をされていらっしゃいました。だからこそ非常に納得感が強かったわけです。

「価値」はどういう人や企業と付き合うかの基準にもなる

一転して、数年前にこのような記事を書きました。

「翻訳なんて誰がやっても一緒」だが、誰もが「言葉に魂を込めている」ものを求めている

こちらのエピソードも大変驚いたのでよく覚えていますが、今回の担当者さんは、この記事に登場する部長さんとはまったく真逆の発想だと言えます。

ただ、よく考えると要求水準は今回のお客様のほうが高いのです。

なぜなら「私たちが要求する品質のものを出してください。それができれば価格が上がるのは問題ないが、逆にその品質が出せないのなら価格は下がりますよ」と言っているのと同じことだからです。またもっと言えば「価値がないなら取引自体がありませんよ」ということでしょう。

(もしかしたら、一見厳しそうに見えた以前のお客様の方が「翻訳なんて誰がやっても一緒」と思っている分、品質への評価基準がブレている可能性があるため、あまり細かいことを言わないのかもしれません)

いずれにせよ、弊社の提供する言語サービスについてある一定の価値を見出してくださっているお客様である以上、弊社も毎回真剣勝負でお仕事をしています。

重要なのは「価格優先なのか、価値優先なのか、それは担当者 個人としての考えなのか、企業としての考えなのか」といった様々な要素がある中で、「何を課題として持っていて、どういう解決策がお客様にとってベストなのだろうか」ということをもっと真剣に考え、提案しなければならないですし、こういった考え方を持つためには、そもそも自分たちが何を大切にしたいと思っているのか、どう有りたいと思っているのかといった根本の思想が問われているのだということです。

どういった企業と取引をするのか/付き合っていくのかは、まさにこの部分(価値基準)に根差すものであるべきです。そうでなければ「翻訳なんて、通訳なんて、英会話なんて、誰がやっても一緒でしょ」という言葉に流されてしまいます。

まとめ

お客様の要求水準を満たす/超えるために、様々な側面からサービス品質を上げてお客様の課題を解決しようとする(価値)という行動は、長期的に見てお客様との信頼関係をより強固なものにし、また仕事の拡大を促す大きなドライバーになります。

このように(顧客にとって)価値があると感じるものにはそれなりの理由があるということです。そしてそれを無視して「誰がやっても一緒」なんてことはあり得ないということでしょう。

これまで以上にもっともっと努力しなければならない、身の引き締まる思いでした。

 

 

中小企業白書から見るアジア市場進出と多言語翻訳

コロナも明け、少しずつ動きが出てきたようにも思えますが、それでもまだまだ日本経済は円安が続くなど好景気とは言えません。しかしながら、日本における中小企業は全企業数のうち 99.7% を占めており、まさに中小企業こそが強い日本経済の復活のカギというのは間違いのない事実です。

言うまでもなく、日本の経済活動における中小企業の役割は計り知れません。この記事では、「中小企業白書・小規模企業白書」を基に、中小企業がなぜ海外市場へ進出すべきなのか、その戦略と必要性を紐解いてみたいと思います。

今まさに、各産業の中小企業が直面しているのは国内市場の縮小であり、また国内/海外勢を含めての競争の激化です。それらを打開するためにも技術革新(イノベーション)が必要ですし、そのためにも、海外、特にアジア市場への展開が必要となってきます。

中小企業白書・小規模企業白書とは

中小企業白書・小規模企業白書とは、日本の経済産業省が毎年発行する報告書です。この白書は、中小企業や小規模企業の経営状況や抱えている課題、また市場の動向などがかなり詳細に分析され、まとめられています。

内容は特に中小企業、小規模企業の現状と、未来のビジネスのための重要な指針となっています。これらは政策の立案やビジネス戦略の基盤として広く利用されているという面からも信頼に足るものだと言えます。

さらにこれらの白書を読み込んでいくと分かるのですが、日本の経済状況の変化に伴い、中小企業がどのようにその変化に対応しているのかや、支援策の提案なども含まれているため大変貴重な思慮と言えます。日本の全企業のうち 99.7%を占める中小企業の成長を支える重要なドキュメントなのです。

中小企業の定義・小規模企業の定義

はじめに、それぞれの企業の定義をご説明します。

中小企業:日本において、中小企業は資本金または従業員数に基づいて定義されており製造業、建設業、運輸業などでは300人以下、卸売業では100人以下、サービス業や小売業では50人以下の従業員を持つ企業のこと

小規模企業:小規模企業は、より小さな規模の事業体を指します。一般的には、従業員数が20人以下の企業(一部業種では5人以下)と定義されており、家族経営や個人事業主などのこと

中小企業白書から読み取る日本企業の現状と戦略

中小企業白書によると、多くの日本の中小企業は国内市場の縮小に直面しており、これに対応するために新たなマーケットやチャンスを求めていますが、多くの企業にとって(特に)アジア市場への進出こそが成功の鍵となっていると述べられています。

なお、このアジア地域への進出に成功した企業の事例を見ていくと、以下の2つが大きな勝因と言えます。

海外進出する地域特有の消費者ニーズの理解(マーケティング)

「地域特有の消費者ニーズの理解」とは、異なる地域や文化圏で、その地域の消費者が持っている独特の要望や好みを理解し、それに応えるビジネス戦略のことです。たとえば、日本の中小企業が東南アジア市場に製品を展開/販売する場合には、気候、食文化、宗教的価値観など、その地域の特性を考慮しなければなりません。これは業界用語でいうとまさに「ローカライズ戦略」と言えます。

例えば、ある日本の家電メーカーが東南アジア向けに特化した製品を開発する場合を考えてみたいと思います。現地では湿度が高く、電力などのエネルギー供給が不安定なことが多いため、耐湿性や省エネ機能を備えた製品が好まれるとします。その場合、それらの事情を把握した上で製品開発を進めるのが定石と言えます。また、食品業界で考えると、現地の食文化や宗教的な制約(例えば、イスラム教徒が多い地域ではハラール認証された食品)を考慮した製品開発が必須となってきます。

このように、地域ごとのニーズに合わせた製品やサービスを提供することが、海外市場での成功につながります。市場調査などのマーケティング活動が重要性を帯びています。

ローカライズとは

海外進出先の文化への適応(ローカライズ)

「文化への適応」とは、異なる国や地域の文化的な特性や慣習に合わせて、製品やサービスを調整することをさします。これもまさにローカライズと言えるでしょう。

文化的な適応の例としては、外食産業での事例が分かりやすいでしょう。

例えば、アメリカのファーストフードチェーンがインド市場に進出する際に、多くのヒンドゥー教徒が牛肉を食べません。この特有の文化的な事情を考慮しつつ、チキンや野菜をメインとしたメニューに変更する必要があります。

また、日本の化粧品メーカーが中東やアフリカの市場に進出する際には、現地の天候、気候や肌の特性、美容観などを考慮して製品を開発することも重要になってきます。例えば、暑く乾燥した気候に適した肌の保護成分の比率をあげてみたり、地域によって異なる肌の色調に合わせた色彩の商品などの展開をすることなどもあります。

これらの例から分かるように「文化への適応」は、製品の特性やマーケティング戦略を現地の文化に合わせて調整し、より幅広い顧客層に受け入れられるようにすることです。

これらのローカライズ戦略がなければ、現地ではその製品やサービスは受け入れられないため、結果として売れることはなく、やむなく市場から撤退ということもあるでしょう。

このローカライズプロセスは、海外市場でのブランドの成功と持続的な成長を支える重要な要素となり、日本企業は対象の地域を様々な側面から理解し、その地域に根差した製品開発とマーケティング戦略を進めていかなくてはなりません。

Webサイト ローカライズ

販路拡大における海外展開の重要性

前述のように、海外市場への販路拡大は、中小企業の継続的な成長と繁栄に欠かせない要素だということがお分かりだと思います。

ちなみに白書によれば、海外市場(特にアジア)への進出は、企業の売上増加に直結し、さらには競争力を高める効果があると記載しています。ここは見逃せない重要なポイントです。

引用:「2023年版 中小企業白書・小規模企業白書 概要案」

国境を越えたビジネスにおいては、文化的・言語的な違いへの理解と適応が成功の鍵となることはすでに述べた通りですし、地域ごとに異なる法規制や独特のビジネス慣習への対応もマストになってきます。

アジア市場進出に必要なスピーディな多言語翻訳とWeb制作

では、「海外進出や海外展開はどこから始めればいいのだろうか?」という話になります。

これはやはり複数のステップがありますので今回は一般的なステップをご紹介します。これを見ると海外進出(特にアジア市場)を成功させるためには、戦略的で段階的なアプローチが必要だということが分かるでしょう。

ステップ補足説明
市場調査と分析・対象国の市場サイズ、成長潜在性、競争状況を調査
・対象国の文化や消費者の行動、法規制などの地域特有の要因を理解
戦略計画の策定・ターゲット市場に合わせた製品やサービスのポジショニング
・販売チャネル、価格戦略、プロモーション戦略の計画策定
法的・財務的準備・現地の法律や税制、会計基準を把握し、遵守
・初期投資、運転資本、リスク管理に関する財務計画を策定
現地ネットワークの構築・現地のビジネスパートナー、供給者、販売代理店との関係構築
・政府や業界団体とのネットワークの構築
運営体制の確立・現地オフィスの設立、管理体制の構築
・現地スタッフの採用と研修、トレーニング実施
製品・サービスの適応・地域特有の消費者ニーズや文化への適応
・法規制、安全基準などに対する製品の適合
マーケティングと販売の実施・企業ブランド認知とイメージ構築のためのマーケティング活動
・販売戦略の実行と顧客サービスの提供
パフォーマンスの評価と調整・市場反応のモニタリングと業績分析
・戦略の微調整や市場へのさらなる適応

適切なローカライズと高い専門性

これらのステップで共通していることは、海外展開/海外進出で成功を収めるためには「すべてのステップでターゲット国に合わせる」ということでしょう。

そのためにどうしても外すことができないのがスピーディで正確な多言語翻訳であり、Web サイトをはじめとした各種ドキュメントのローカライズです。

特に、国を超えてビジネスを展開するということは、少なくともひとつの言語の壁を乗り越えなければならないということです。言語の壁を乗り越えるということは、その国の歴史や文化を理解するということと同義です。

そこには絶対的に専門的な翻訳サービスが必要となります。アジア市場にローカライズされた Web サイトや製品というのは、ブランドの認知度と信頼性を高めるのに必須のツールです。例えば、現地の文化や消費者の嗜好に合わせたコンテンツの作成などは当然、準備しておくべきでしょう。

日本市場だけではなく海外市場(特にアジア市場)を見通したときに、専門性の高い内容をその国に合わせた形でローカライズできれば、相手とのコミュニケーションをスムーズにしてくれますから、結果的にビジネス自体もスピーディに進められると言えます。

まとめ

いかがでしょうか。中小企業が国際競争において成功を収め、海外進出を成功させるためには、海外市場へのローカライズの重要性を理解することが不可欠です。

中小企業白書、小規模企業白書からの洞察は、日本企業が未来に向けてどのように進むべきかの指針を示してくれていると言えます。

成長市場であるアジア市場への進出は単なる選択肢ではなく、貴社の持続可能な成長と発展を遂げるための必要不可欠な戦略なのです。

このような戦略的なアプローチにより、私たち中小企業は国際的な競争力をより一層高め、新たな市場での成功を実現することができるでしょう。

※全文はこちらから読むことが可能です。ぜひご興味のある方はご覧ください。

https://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/index.html

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